中国 心をえぐる放送が共感呼ぶ

「エサやるな! そのお金は自分に使え」 心に刺さると話題の動物園放送=中国

2026/05/06 更新: 2026/05/06

多くの動物園では、来園者に対して「動物に勝手にえさを与えないでください」と呼びかけている。そうした中、中国の動物園のあるアナウンスが、強い反応を呼んだ。

「エサをあげる必要はありません。そのお金、自分に使ったほうがいいですよ」

中国・天津の天津動物園で流れたその一言は、多くの人が心に「刺さった」と言い、中国のネット上で広く共有された。

それは本来、動物へのえさやりをやめさせるためのものだったが、その中身は思いのほか強烈だった。

以下がその一部を邦訳したものだ。

「動物は給料も保険もあり、専属の医者つき。毎日新鮮な果物を食べ、保存料や添加物の多い体に負担の大きい加工食品は一切口にしません」

さらに、こんな一節もある。

「あなたが買うのをためらうような高級ドリアンも、あいつらはカゴ単位で食べる。あなたが少しずつ食べるスイカも、あいつらはトラック単位でかじる。あなたが一切れずつ大事に食べるサーモンも、あいつらは丸ごと一本食べる。だから、わざわざエサなんかやる必要ある? 下手にやって体調を崩したらそれこそ面倒だよ。そんな余ったお金があるなら、自分に使ってやりなよ」

軽い口調で語られるが、伝わる内容は重い。

動物は安全で管理された食事。
一方で人間は、保存料や添加物の多い加工食品に頼る生活。

その差を、冗談の形で突きつけている。

この放送は天津特有の軽妙な話し方で語られており、動画はSNS上で広く共有された。だが、広がった理由は「面白いから」だけではない。

ネット上では、ため息まじりの声が広がっている。

「笑えない。あまりにも現実すぎる」
「聞いていてつらくなった」
「完全に心をえぐられた」

中には、より直接的な嘆きもある。

「自分は動物園の動物よりみじめなのか」

冗談では、済まなかった。
あの放送が描いたのは、失業、食の不安、医療、物価の上昇、将来への不安など、多くの人が抱える悩みとは対照的な世界だったからこそ、これほど多くの人の心に刺さったのかもしれない。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!
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