中国の複数大学が日中交換留学プログラムを停止 学生「悲しくて眠れない」

2026/05/07 更新: 2026/05/07

 昨年11月、高市早苗首相が「台湾有事論」を表明して以降、日中関係は急速に悪化した。日本メディアの調査によれば、中国の複数の大学が「国が認めていない」との理由で相次いで訪日交換留学プログラムを取り消しており、学生の中には「悲しくて一晩中眠れなかった」と訴える者もでてきた。

少なくとも21の中国大学が訪日交換留学を取り消し

4日付の朝日新聞は、調査した27大学のうち21大学が交換留学の停止を表明しており、多くの学生の夢が断ち切られていると報じた。

上海・復旦大学の関係者によると、同大学は「日本への留学を奨励しない」との立場を示し、今年4月の新学期向け交換プログラムを停止した。北京林業大学は日本留学を希望する学生に取り下げを勧めた結果、応募者がゼロになったという。既存の交換プログラムの履行は維持した学校もあるが、秋学期以降の計画は打ち切ることを決めている。

報道によれば、2025年11月に中国教育部が市民に日本留学を慎重に検討するよう呼びかけたことは、高市首相の答弁への対抗措置と見なされている。交換留学を停止した多くの中国大学は「国際情勢の影響」を理由に挙げているが、東京大学特任教授の園田茂人氏は、実際には「上意を忖度した結果」である可能性が高いと指摘する。

中国人学生「悲しくて一晩中眠れなかった」

大学の方針転換は、多くの中国人学生に急な現実として降りかかった。

遼寧省の大学3年生の男性は4月から鹿児島大学に1年間交換留学する予定だったが、出発直前に大学側から「国が認めていない」との理由でプログラムを中止された。

この男性は、高校から日本語を学び、将来は日本で働くことを夢見ており「悲しくて一晩中眠れなかった」と率直な心境を明かし「留学の中止は、多くの人の人生を変えてしまう」と語った。

浙江省の大学2年生の女性は10月から千葉大学に交換留学する予定だったが、3月初旬に取り消しの連絡を受けた。日本の舞台と俳優に憧れ「留学で夢に近づけると思っていたのに、突然断ち切られた」と心情を吐露した。

浙江省の大学3年生の別の女性は二松学舎大学への交換留学が予定されていたが、大学側が「不可抗力」を理由に計画を中止した。それでも彼女は日本の大学院進学を目標に据え続けており、「どんなに困難でも、日本へ行く機会を諦めたくない」と話した。

中国側大学でも日本人学生の受け入れ停止

朝日新聞はまた、日本人学生が中国への交換留学に行けないケースも生じていると報じた。

京都に本拠を置く立命館大学は、中国・韓国の大学との間で学期ごとにキャンパスを相互に行き来する「Campus Asia」交流プログラムを実施しているが、中国側が学生の受け入れを停止したため、新学期から中国に渡航予定だった4人の学生が行けなくなったという。

このほか、北海道大学、名古屋大学、愛媛大学、島根大学、広島大学、大分大学、鹿児島大学など複数の日本の大学が、提携先の中国大学から交換留学プログラム停止の通知を受けたことを明らかにした。

文部科学省は、昨年11月以降、中国人学生の来日減少に加え、日本人学生の訪中が阻まれるケースも出ていると表明し、現時点では全容調査は行っていないものの、今後も状況を注視するとした。

大学間交流は停滞しているが、個人申請を通じた日本の大学や語学学校への留学は引き続き行われている。東京・新宿で中国人学生向け進学塾を経営する事業者によると、今年4月の新入生数は「昨年とほぼ同水準」だという。

大紀元
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