政府批判を理由に服役していた民主活動家の男性が、4年ぶりに出所した。しかし帰宅した彼は、自力で歩くこともできず、担架で家へ運び込まれた。
支援者の間では「まるで荷物のように家族へ引き渡された」と衝撃が広がっている。
出所したのは、浙江省杭州(こうしゅう)の民主党所属の民主活動家、徐光(じょ・こう)氏。1989年の天安門事件につながった民主化学生運動に参加した元学生リーダーの一人で、長年にわたり中国当局から監視を受けてきた人物である。
徐氏は2022年、「尋釁滋事罪(社会の秩序を乱した罪)」で懲役4年の判決を受けた。この罪は定義が曖昧で、中国では政府に批判的な人物を拘束する際によく使う。
5月19日の出所予定日、友人や支援者らは刑務所で徐氏を出迎える予定だった。しかし刑務所当局と地元公安は、事前の連絡もないまま、夜明け前に徐氏を自宅へ送り返していた。
関係者によると、徐氏は服役中、長期間にわたって虐待や過酷な扱いを受けていたとされる。出所時には骨と皮だけにやせ細り、自力で立つこともできず、担架で家へ運び込まれた。健康状態は深刻で、会話もままならない様子だという。
中国では近年、政府への批判や人権問題に関する発言だけで拘束されるケースが増えている。特に、天安門事件に関わった元学生運動関係者や民主活動家は、今も厳しい監視対象となっている。
4年ぶりに自由の身となった徐氏。しかし、担架で家に運び込まれるその姿は、中国で「政府を批判する代償」がどれほど重いのかを物語っていた。
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