トランプ氏 商船攻撃で対イラン姿勢を転換

2026/07/10 更新: 2026/07/10

トランプ大統領は8日、トルコで開かれたNATO首脳会議に出席した際、米・イランの停戦は事実上終了したとの認識を示した。情報筋によると、ホワイトハウスの大統領執務室での協議が、トランプ氏の対イラン姿勢を大きく転換させるきっかけになったという。

イランが商船を攻撃 トランプ氏が激怒

「ウォール・ストリート・ジャーナル」が関係者の話として報じたところによると、6日夕方、トランプ氏がトルコの首都アンカラへ出発する直前、複数の国家安全保障担当高官が、イランによる最新の攻撃に関する報告を携えて大統領執務室に入った。

ルビオ国務長官とヘグセス国防長官は、イランがホルムズ海峡南部の航路を通過する船舶に向けて、対艦巡航ミサイルと自爆型攻撃ドローンを発射したと報告した。数時間のうちに3隻の船が攻撃を受け、そのうち1隻のカタールのLNG運搬船では機関室から火災が発生し、全乗組員が避難を余儀なくされた。

トランプ氏はイランの攻撃に強い怒りを示し、イランが最終合意に真剣に取り組む意思を本当に持っているのか、2人に確認した。側近らとの協議を経て、最終的にトランプ氏は、イランに誠意はないとの結論に至った。

石油販売許可を撤回 イランへの連続攻撃を命令

この攻撃を受け、トランプ氏はイランによる石油販売を認める措置を撤回した。その後、ホルムズ海峡周辺のイラン関連目標に対して複数回の軍事攻撃を命じ、さらに海水淡水化施設を含むイラン国内の民間インフラも攻撃対象になり得ると警告した。

米軍は8日夜、航行の自由を脅かすイランの能力を低下させるため、2日連続で軍事攻撃を実施したと発表した。

アメリカとイランの停戦合意について、トランプ氏は8日、NATO首脳会議で次のように述べた。

「私に言わせれば、もう終わった。彼らとはもう関わりたくない。彼らは嘘ばかりつき、人を欺く。病的な集団だ」

同日夜、ヘグセス氏がアメリカはイランに対して「さらに大規模で踏み込んだ攻撃」を行う可能性があると示唆した後、米政府高官は、暴力の道を選んだのはイランであり、その代償を払うことになると述べた。

一連の出来事は、トランプ氏の立場が大きく転換したことを示している。過去数週間、トランプ氏は、6月中旬にイランと署名した覚書について、それまでの外交的圧力戦略が成功した証しだと考えていた。

また、ヴァンス米副大統領は8日、ウィスコンシン州ミルウォーキーで「彼らが船舶に発砲するなら、われわれは強力に反撃する」と述べた。

これに対し、イランの外交官は同日、アメリカ側がイランとの調整なしに航行ルートを設けたこと自体が合意違反であり、イラン側の発砲には正当な理由があると反論した。

高杉
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