日米韓の制服組トップ ワシントンで結束確認 北朝鮮の核・ミサイルに「多領域協力」で対抗

2026/07/17 更新: 2026/07/17

日米韓の制服組トップがワシントンで会合し、北朝鮮の核・ミサイル脅威に対応するため協力強化で一致。マルチドメイン訓練の年次化と2027年の日本開催を決定し、政権交代後も続く安保連携の持続性が浮き彫りとなった。

日米韓3か国の制服組トップが7月15日、米首都ワシントンに一堂に会した。北朝鮮の核・ミサイル開発が加速する中、3か国の軍事協力の「モメンタム(勢い)」をいかに維持するか──。第23回日米韓参謀総長等会議(Tri-CHOD)で3氏が出した答えは、共同訓練の継続と、来年の日本開催だった。

防衛省統合幕僚監部が7月16日に発表した共同声明によると、会議には内倉浩昭統合幕僚長(空将)、米統合参謀本部のダニエル・ケイン議長(大将)、韓国合同参謀本部のチン・ヨンスン議長(大将)が出席。在韓米軍のゼイビア・ブランソン司令官、在日米軍のスティーブン・ジョスト司令官、米太平洋軍のジョージ・ラウル副司令官も同席し、米軍の主要指揮官が顔をそろえる異例の布陣となった。

「拡大する脅威」への危機感

声明で3者は、北朝鮮の「拡大する核・ミサイルの脅威」に効果的に対処するうえで、3か国の安全保障協力の強化が「重要(critical)」であると再確認した。国連安全保障理事会決議に従った北朝鮮の「完全な非核化」に向けて連携を継続することでも一致した。

注目されるのは、宇宙・サイバーなどを含む「複数領域(マルチドメイン)における協力の深化」の必要性に言及した点だ。3か国は2024年から陸・海・空に宇宙・サイバー領域を加えた共同訓練「フリーダム・エッジ」を実施しており、声明は同訓練を「年次」訓練と明記したうえで、実施の継続を確認した。北朝鮮のミサイルは発射の兆候把握から追尾・迎撃まで一国では完結できず、リアルタイムの情報共有と多領域での連携が不可欠となっている。

政権が代わっても、会議は続く

今回の会議が示すもう一つの側面は、3か国いずれも政権交代を経たにもかかわらず、軍レベルの協力枠組みが途切れずに続いているという事実だ。日米韓の軍事協力は2023年8月の米キャンプデービッドでの首脳合意で制度化が進んだが、その後、3か国とも指導者が交代した。それでも参謀総長級の会議は第23回を数え、来年2027年の日本開催まで既に合意された。

北朝鮮は核・ミサイル開発を続けるとともに、ロシアとの軍事的接近を深めており、朝鮮半島をめぐる安全保障環境は一段と複雑化している。政治の風向きに左右されにくい「制服組」の定例会議が、3か国協力の連続性を下支えする装置として機能している構図と言える。

来年、東京あるいは日本国内のいずれかの地で開かれる第24回会議は、日本がホスト国として3か国協力の旗を掲げる場となる。北朝鮮の脅威に加え、台湾海峡や東シナ海の情勢が緊迫の度を増す中、その意味は決して小さくない。

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