トランプ氏が覚書 空母の発艦システムを転換 電磁式から蒸気式へ

2026/08/14 更新: 2026/08/14

トランプ米大統領は13日、米海軍に対し、航空母艦から戦闘機を発艦させる際、最新の電磁式カタパルトではなく、蒸気式カタパルトを再び使用するよう命じる国家安全保障覚書に署名した。

対象は、原子力空母「ジェラルド・R・フォード」級に採用されている電磁式カタパルトである。米海軍の再建と国内の造船基盤強化を狙う一連の取り組みの一環である。

トランプ氏は覚書に先立ち、新たに建造する艦艇には電磁式の発艦システムを搭載しないよう海軍に求めていた。次世代技術について、50年以上にわたり空母で運用されてきた蒸気式カタパルトより高価で、性能も劣ると指摘していた。

13日に署名した覚書では、建造中の空母「ドリス・ミラー」について、高度な電磁式航空機発艦システムと先進型兵器用エレベーターを、蒸気式および油圧式システムに置き換えるよう海軍に指示した。ヘグセス国防長官とフン・カオ海軍長官代行には、交換計画を60日以内に策定するよう求めた。

「ドリス・ミラー」は、米国最大の軍艦建造企業で、ジェラルド・R・フォード級空母の主契約企業でもあるハンティントン・インガルス・インダストリーズが建造している。

米海軍は2015年、フォード級空母の1隻で電磁式カタパルトの試験に初めて成功した。その後、同級空母の戦闘機発艦に電磁式カタパルトを採用した。

海軍は新技術の導入に際し、電磁式システムには整備性の向上、効率性と信頼性の向上、発艦時のエネルギー容量の増大、発艦速度のより正確な制御などの利点があると説明していた。

しかしトランプ氏は7月、ペンシルベニア州で開かれた「防衛・イノベーション・サミット」で、海軍の電磁式発艦システムを「高価すぎて複雑だ」と批判した。

「電磁式カタパルトには何十億ドルも多く費やしているが、よくない。従来のものほど優れておらず、あまりにも複雑だ」と述べていた。

13日の覚書に添付されたホワイトハウスの資料によると、国防総省は海軍の造船・修理計画が抱える「重要かつ長期的な問題」にも対応する。

トランプ氏は覚書で、「米海軍は、過度に複雑な設計や、設計変更を繰り返す手続きに起因する一連の造船上の問題に直面してきた」と指摘した。その結果、コストの増大や納期の遅延、計画の中止につながっているとした。

ホワイトハウスによると、海軍では造船業界の生産能力と競争の不足により、6つの主要な艦艇建造計画が遅延している。造船・関連部品の供給基盤が縮小したことで、コストの上昇とさらなる遅延も招いているとしている。

覚書は、「国防総省は海軍力の拡大に伴い、海事産業基盤の生産能力と競争の双方を回復させる」と明記した。

また、米国内の造船基盤への投資を促す一方、外国の供給企業からの調達を可能にする契約も活用する。トランプ氏は、米国とフィンランドが約60億ドルを投じて砕氷船を建造する合意をモデルケースとして挙げた。

トランプ氏とフィンランドのアレクサンデル・ストゥブ大統領は昨年10月、7隻の砕氷船を米国で、4隻をフィンランドで建造する共同計画を発表した。

トランプ氏は当時、「世界最高の砕氷船を購入する」と述べていた。

ホワイトハウスは13日、外国の造船会社について、迅速な建造を支援するため、当面は親会社の造船所で最大2隻を建造することを認めると明らかにした。追加の艦艇は米国内の造船所で建造する方針である。

トランプ氏はさらに、空母や原子力潜水艦の即応態勢を強化するため、海軍に5か所目となる造船所を設置するよう国防総省に指示した。ホワイトハウスによると、5か所目の海軍造船所の設置は80年以上ぶりとなる。

5か所目の造船所に加え、海軍の潜水艦計画で使用する部品の保管、修理、再生を担う部品修理センターも設置する。

また、トランプ氏はヘグセス国防長官に対し、米国の造船をめぐる問題に対応するため、海軍海洋システム司令部(NAVSEA)の全面的な点検と改革、組織再編を行うよう指示した。改革には、生産速度や官僚的手続きの削減を基準とした成果重視の責任体制を盛り込むとしている。

ティモシー・フラッド(Timothy Frudd)は、エポックタイムズの記者です。
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