韓国の国家情報院(NIS)は1日、トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記による首脳会談について、「いつでも開催される可能性がある」との見方を示した。
韓国国会の情報委員会は同日、国家情報院から非公開で報告を受けた。与党「共に民主党」の尹建永(ユン・ゴニョン)議員は報告後、記者団に対し、「米朝間に具体的な接触があることは確認されていないが、双方が対話を進めている兆候はある」と述べた。
国家情報院がこうした分析に至った具体的な根拠について、尹氏は明らかにしなかった。
トランプ氏は先日、年内の金正恩との会談に意欲を示したほか、米韓合同軍事演習の一部を縮小する考えを表明した。米朝の外交協議再開に向け、環境を整える狙いがあるとみられる。
一方、北朝鮮は米朝間で接触が行われているとの見方を否定している。ただ、金正恩がトランプ氏に対して「良い個人的な印象と感情」を抱いていると強調しているものの、米朝関係は依然として緊張が続いている。
トランプ氏と金正恩は2018〜19年に3回の首脳会談を行ったが、北朝鮮の核開発と対北朝鮮制裁の解除を巡る交渉は決裂した。
米朝首脳会談が再び実現すれば、両国の首脳外交が数年ぶりに再開することになる。北朝鮮の核問題や朝鮮半島を巡る安全保障環境に影響を与える可能性もある。
尹氏によると、国家情報院は米朝間の具体的な接触を確認していない一方、トランプ氏の対北朝鮮政策が、北朝鮮によるロシアへの兵士派遣を巡る情勢にも影響を及ぼす可能性があると分析している。
尹氏は「北朝鮮がトランプ大統領と対話を進めている間は、(ロシアへの)派兵の可能性は大幅に低下するとの説明だった。ただ、情勢の変化に応じて見方も変わり得る」と述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は先月、ロシアが最大5万人の北朝鮮兵士を追加派遣する準備を進めていると述べた。一方、北朝鮮はゼレンスキー氏の発言を「全くのでたらめ」と否定。ロシアのプーチン大統領との軍事協力については、2024年に締結した条約に基づくものだと主張している。
国家情報院は1日、金正恩の娘、金主愛(キム・ジュエ)氏について、後継者としての地位が「事実上、内定した段階に入った」との分析も初めて示した。
国家情報院によると、北朝鮮メディアは今年に入り、金主愛氏の軍事・政治活動への参加を報じる機会を増やしている。軍事演習の視察や新型戦車の視察、重要な記念行事への金正恩同行などが報じられている。
国家情報院は、こうした報道を通じて、金主愛氏を将来の指導者として国民に認識させる狙いがある可能性を指摘している。
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