中国酒類流通協会がこのほど公表したデータによると、2025年に市場から撤退したたばこ・酒販売店は約32万店に上り、1日平均では約900店が閉店した計算になる。多様な小売業態との競争が激化するなか、中国本土のたばこ・酒販売店は厳しい経営環境に置かれている。
8月22日、中国酒類流通協会のデータとして、2025年の全国のたばこ・酒販売店数は前年比で約19%減少し、約32万店が市場から撤退した。過去5年間の累計では、撤退店舗数は130万店を超えたという。
これについて、中国メディア「BT財経」は8月24日付の記事で、かつては「1店舗で三世代を養える」とまで言われたたばこ・酒販売店が、今では「家賃すらまかなえない」状況に追い込まれていると分析した。その背景には、複数の市場要因が重なっているという。
まず、コンビニエンスストアチェーンや低価格の菓子・スナック専門店の台頭により、若年層の顧客が従来のたばこ・酒販売店から離れた。さらに、美団、淘宝(タオバオ)、京東(JD.com)などのECプラットフォームが展開する即時配送サービスが、若者の消費習慣を大きく変えた。消費者は注文後、最短30分程度で商品を自宅に届けてもらえるため、客の来店を待つ従来型の店舗経営は通用しにくくなっている。
加えて、仕入れ価格が店頭販売価格を上回る「逆ざや」により、利益率が大きく圧迫されている。多くの店主は、春節期に仕入れた商品の仕入れ値が、現在の実売価格を上回っていると訴えており、損失を抱えながら在庫を処分せざるを得ない状況だという。
さらに、家賃、人件費、光熱費などの固定費は高止まりしている。薄い利幅では、これらの固定費をカバーできないという。
生き残りを図るため、一部の店主は店舗を地域密着型の「何でもサービス拠点」へと転換している。たばこや酒類の販売に加え、宅配便の受け取り代行、モバイルバッテリーの貸し出し、冬虫夏草などの買い取りも手がけ、地域の高齢者には米、麺類、食用油などを無料で配達する。顔なじみの顧客との関係や周辺住民向けのサービスを通じ、顧客をつなぎとめようとしている。
また、2000年以降生まれの店主の中には、約10平方メートルの小規模店舗を拠点にオンライン販売にも乗り出し、即時配送を主軸にすることで、従来の店舗商圏を半径7〜8キロメートル程度まで広げた例もある。
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