中国恒大集団の興亡は、中国共産党政権の経済モデルの限界を露呈している。
論評
中国恒大集団の創業者、許家印氏に言い渡された無期懲役判決によって、中国で最も劇的な不動産崩壊の一章が閉じられた。
しかし、許氏の失脚を、暴走した大物実業家に対する処罰としてのみ捉えるべきではない。許氏自身も、国有地、国家主導の金融、住宅の予約販売、債務に支えられた成長を基盤とする不動産制度の産物であり、究極の受益者だったともいえる。
許氏は8月20日、資金調達詐欺や横領など8件の罪を認めた後、深センで無期懲役を言い渡された。
この判決により、2022年に表面化した危機は法的に一定の区切りを迎えた。同年、恒大とその子会社は、監査済みの財務結果を期限内に公表できず、恒大物業の預金が強制執行の対象となったことを受け、香港証券取引所で株式の取引を停止された。
しかし、恒大の崩壊は、そもそも同社が中国最大級で、最も積極的な不動産開発会社の一つになることを可能にした政策や奨励策を巡る未解決の問題を残した。
恒大は長年、中国の不動産ブームの模範とみなされていた。同社は、高いレバレッジ、資金の迅速な回転、絶え間ない拡張という業界の主流モデルを極端な水準まで推し進めた。
その意味で、恒大は単なる暴走した不動産開発会社ではない。中国共産党の下で体制がどのように機能しているかを示す、最も明確な事例の一つだったともいえる。

国家資源に支えられたモデル
中国の不動産市場は、土地をはじめとする全ての中核的資源を国家が支配する枠組みの中で運営されている。
不動産開発会社は地方政府から土地を取得しなければならず、土地費用は住宅価格の約40~70%を占めることがある。一部の主要な一線都市では、国有企業や国が支配する大手不動産開発会社が、長年にわたって土地購入の60%超を占めてきた。
この仕組みは、地方政府に不動産市場を支援する強い動機も与えた。土地売却による収入が地方政府の重要な収入源となったためである。
不動産開発会社はその後、建設と事業拡大の資金を賄うため、銀行融資、その他の借り入れ、住宅購入者から受け取る予約販売代金に大きく依存した。中国の銀行部門は圧倒的に国家の支配下にある。一方、予約販売制度により、不動産開発会社は住宅が完成する前に購入者から代金を受け取ることができた。
この仕組みによって、不動産開発会社は極めて高いレバレッジを維持し、資本を新規事業へ絶えず再投入することが可能となった。恒大は、このモデルを最も積極的に実践した企業だったとみられる。許氏がこうした規則を設計したわけではない。多くの競合他社よりも積極的に利用したにすぎない。
この制度は、恒大が不動産大手になる数十年前に下された政府の決定によって構築されていた。1988年の憲法改正により、土地使用権を法律に基づいて譲渡することが認められた。1990年には、国務院が国有都市土地の使用権を譲渡するための枠組みを設けた。当時の朱鎔基首相と結びついた1994年の分税制改革は、地方政府が土地売却収入に依存することをさらに促した。2002年には、国土資源部が土地譲渡における入札、競売、公開取引の利用を拡大した。
恒大が爆発的な事業拡大を始めた時には、債務に支えられた不動産ブームを可能にする制度的な仕組みが、すでに整っていた。
許氏が政治的に高い地位を得ていたことも、好況期に恒大のビジネスモデルが当局から相当程度受け入れられていたことを示している。許氏は、中国の「ゴム印議会」の上院に当たる中国人民政治協商会議全国委員会の委員となり、中国共産党政権樹立70周年や中国共産党創立100周年を記念する主要な政治行事にも出席した。
同社の急速な事業拡大は長年、警告の兆候として扱われるのではなく、称賛されていた。
モデルが崩れ始めた時
恒大の高回転型モデルは、継続的な借り入れ、予約販売、事業拡大に依存していた。危機が頂点に達した時、同社は5700億元(850億ドル)を超える有利子債務を抱えていた。このうち、銀行や金融機関からの融資は3684億元(550億ドル)だった。
多額の借り入れを利用する不動産開発会社は、購入者と資金が流入し続ける限り、急速な成長を維持できる。しかし、需要が弱まり、販売が減速し、資金調達が厳しくなれば、このモデルは急速に崩壊する可能性がある。
恒大の事業拡大は、増え続ける債務負担を維持するために継続的な販売と資金調達に依存する、ポンジ・スキームの特徴を次第に帯びるようになった。しかし、住宅需要と購入者の購買力が追いつかなければ、不動産市場が無期限に拡大することはできなかった。
許氏は現在、収監されているが、その起訴によって、より広範なビジネスモデルと、許氏が有罪判決を受けた具体的な犯罪との違いが曖昧になってはならない。高いレバレッジ、予約販売、積極的な事業拡大は、中国の不動産業界で広く行われている。恒大はこのモデルを並外れた極端な水準まで推し進めたにすぎない。
ここから、より広範な疑問が生じる。不動産開発会社の並外れた成長を後押しした慣行が、なぜ好況期には容認され、時には奨励されたにもかかわらず、崩壊後には厳しい追及の対象となったのか。

土地所有と政治権力
危機の最終的な根源は、土地の国家所有にある。
中国には、西側諸国でいう意味での土地の私有制度が存在しない。農村の土地は集団所有であり、都市の土地は国家が所有している。1982年憲法は、都市の土地が国家に帰属することを正式に定めた。
この仕組みにより、政権は都市開発に利用できる土地の供給を支配する一方、地方当局は土地使用権の譲渡を通じて収入を得られるようになった。
政府が支配する土地、国家主導の金融、予約販売、高いレバレッジの組み合わせが、中国の並外れた不動産拡大の基盤を形成した。それは同時に、不動産業界と政治権力の間に異常なほど密接な関係を生み出した。
不動産開発会社は国家が支配する土地と金融に依存し、地方政府は不動産関連の収入と経済活動に大きく依存していた。恒大は、その関係を最も極端な形で体現していた。
許氏は自らが犯した具体的な犯罪の責任を負わなければならないが、その台頭と失脚は、許氏を生み出した国家設計の奨励構造と切り離すことができない。数十年にわたり、不動産開発は中国経済の原動力だった。
現在、恒大の崩壊は、拡大し続ける債務、国有地の売却、終わりのない建設を基盤とする体制の限界を示している。許氏は最終的に、この体制が生み出した存在であると同時に、そのスケープゴートとなった。
マイケル・ジュアンが本稿に寄稿した。
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