咽喉痛に液門穴の効果
液門(えきもん)穴は第4と第5指の間、第5中手指節関節前の凹部にあります。三焦経のツボで、頭痛、目赤、耳痛、耳鳴、喉痺などの症状に使われます。最近、このツボを使って咽喉痛を治療し、すぐに良い効果が得られました。
左側の病気に右側のツボで治療
体の右側の症状を治療するために左側のツボ、左側の症状を治療するために、右側のツボを使う場合がよくあります。漢方医学の古典『黄帝内経』の中で、このような取穴法を「巨刺」(こし)あるいは「繆刺」(びゅうし)と呼びます。
狭心症の治療穴
狭心症の治療によく使われるツボに壇中(だんちゅう)と内関(ないかん)があります。
狭心症に漢方療法
狭心症(きょうしんしょう)とは、心臓の筋肉に酸素を供給している冠動脈の異常(動脈硬化、攣縮など)による一過性の心筋の虚血のため、胸痛や胸部圧迫感などの症状が現れる心疾患です。現在、ほとんどの患者が現代医学の薬物療法を受けますが、漢方医学の治療法で、より良い効果が得られる場合もあります。
免疫力増強に鍼灸の療法
免疫力の増強にワクチン接種は有効な方法です。しかし、これによって得られた免疫力は特定の感染源にしか効果がありません。感染源が特定できない場合、あるいは感染源が分かっていてもワクチンの製造ができないか間に合わない場合、免疫力を増強できればその感染症の予防と治療に効果があります。このような生体の自然免疫力を増強する方法はたくさんありますが、鍼灸療法はその一つです。
花粉症に未病の治療
漢方医学に「未病を治す」という言葉があります。つまり、現れる前に治療するということです。
鼻水に命門のお灸
鼻水は鼻粘膜の分泌異常によって起きる症状で、現代医学では耳鼻科で治療しますが、漢方医学の場合、鼻は肺の付属器官だと考えています。ですから、鼻の症状は肺の状態を調節しながら治療します。
唇の異常に脾を治す
漢方医学の理論では、すべての器官が臓腑に帰属しています。例えば唇は脾臓、舌は心臓、耳は腎臓、鼻は肺臓、目は肝臓などに関連しています。そこで唇に問題があれば、当然脾臓の状態を考慮して治療します。
体のだるさに鍼灸治療
もしあなたが体のだるさを訴えて病院を受診しても、ほぼ無視されるでしょう。というのは、体のだるさは病気ではなく、病気の付随症状でしかないからです。もし一通りの検査をしても何の異常も見つからなかった場合、恐らく治療の必要はないと言われるでしょう。こんな時、漢方や鍼灸の治療が非常に有効です。
咽喉痛に奇穴の効果
先日、肩こりを治療している患者(40代の女性)さんが、風邪に続く咽喉の痛みも治療してほしいと訴えました。そこで、体質を判断したうえで、咽喉の症状を治療するツボを合わせて施術しましたが、症状はあまり変わりません。
目の病気に肝を治す
現代医学の理論では、目と肝臓には繋がりがあると考えられていません。一方、漢方医学の理論では、目は肝に属する器官であり、目の状態は肝臓と密接に関係していると考えられています。
腎気不足と便秘症
一般的に腎臓は尿の生成と排泄に密接に関係していることが知られていますが、排便機能にも強く関係していることはあまり知られていません。漢方医学の理論では、「腎は二陰を主(つかさど)る」という説があり、つまり、腎臓は前陰の排尿と生殖機能に関与している以外に、後陰の排便機能に関与していると考えられています。
お屠蘇 疫病予防に効果
昔から正月にお屠蘇を飲む習慣があります。疫病の予防に効果があると言われていましたが、今それを信じて飲む人はほとんどいないでしょう。これを理解するには、時代背景を考えなければなりません。
経絡敏感人
現代医学は過剰に検査機器に依存し、人間自身の持つ感知能力を無視する傾向があります。一方、伝統医学は最大限に人間の感知能力を生かして、生理や病理の現象を認識してきました。感知能力は各自異なり、ある面では常識を超えた能力を持つ人もいます。中でも経絡の現象に対して優れた感知能力を持つ人は、「経絡敏感人」と呼ばれています。
古代医学の祝由科
現代医学が臨床で治療科を分類するように、古代医学においてもいろいろな治療科に分類されていました。例えば、明の時代には十三科の分類方法がありました。
慎重に選択すべき医療法
漢方医学の古典には「有病不治、可得中医」という言葉があります。つまり、病気になった時に、たとえ治療を受けなかったとしても、中等レベルの治療を受けたことと同じである、いう意味です。なぜそう言うのでしょうか。
鍼灸 予想外の効果
鍼灸治療を施していても、治療効果を予測できない場合がよくあります。軽い病気でもなかなか効果が得られないこともあれば、難しい病気に対して非常に早く効果が得られることもあります。
栄養学と食養生
栄養学は現代医学の食事指導の基本理論です。栄養の過不足によって起きた健康問題は、この理論に基づいて指導すれば効果が得られます。しかし、原因はあまり認識されず、有効な治療もできません。
下等の医者は病気を治す
唐代の名医、孫思邈(そんしばく)の著書『千金方』に「上等の医者は国を治す、中等の医者は人を治す、下等の医者は病気を治す」という言葉があります。「上等の医者は国を治す」と「中等の医者は人を治す」については、すでに述べていますので、ここでは「下等の医者は病気を治す」に関して説明します。
中等の医者は人を治す
医者は病気を治すはずなのに、なぜ人を治すと言うのでしょうか。
上等の医者は国を治す
医者を評価する基準は時代とともに変わっています。今では病気を治せば素晴らしい医者だと言われますが、昔はより高い基準があったようです。
咽喉痛に肝を治す
現代医学では、咽喉痛は肝臓と結び付きにくいのですが、漢方医学では肝の経絡は咽喉部を通って頭頂部に至りますので、肝臓に関連している可能性があります。
則天武后 美容の秘法
資料によれば、則天武后は年老いても皮膚の艶や弾力性が良好だったといいます。その理由として考えられるのが、ある秘法の漢方薬です。後に、その処方は『新修本草』という生薬の経典に収録されました。興味がある方は、少し面倒ですが試されると良いでしょう。
漢方と美容
漢方美容法は、顔の症状以外に内臓機能を確認したうえで行えば、より効果が得られやすくなります。同じ症状であっても、臓腑機能の状況が違えば、異なる治療をする場合もあります。顔の皮膚の状態には五臓六腑が関与していますが、顔色や皮膚のトラブルに密接に関連するのは肝、肺、脾(胃腸系を含む)でしょう。参考までに、いくつかの実行しやすい美容処方をご紹介します。
アレルギー性眼瞼炎の鍼灸治験
アレルギー性疾患にはさまざまな種類があり、アレルギー性眼瞼炎(がんけんえん)もその一つです。
便秘症の標治と本治
漢方医学には、標治と本治の考え方があり、現代医学の対症療法と原因療法に相当します。
酒毒を治療する漢方薬
お酒は上古の時代に薬として造られました。2千年前の書物『黄帝内経』の記録によれば、上古の時代、人々は心が素朴で徳を重んじ、めったに病気にならないため、お酒を造っても殆ど利用されませんでした。『
急性疾患に効く十宣穴
十宣穴(じゅっせんけつ)は、手指10本の先端部にあり、各指に1穴ずつ、全部で10カ所あります。
春の憂鬱、鍼灸で退治
春は陽気が上昇し、気分も浮き浮きして明るくなります。しかし、この時期に不安、不眠、憂鬱になる人もいます。このような患者は、漢方医学から見れば、肝臓の機能が弱い場合が多いのです。
しもやけに鍼灸治療
冷え症に悩んでいる方は多くいますが、手足が冷えていても、しもやけにならない人もいます。