CSR・CG・ SDGs ~ 日本企業には素地があった
Corporate Social Responsibility(企業の社会的責任)、Corporate Governance(コーポレート・ガバナンス/企業統治)、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標) 、という、英語ばかりをみると、元々日本企業には無かった概念かと誤解するかもしれません。
しかし、これもまた「欧米発」というのではなく、日本には昔からあった考え方でした。
【写真】新1万円札印刷始まる 世界初の偽造防止技術取り入れ 24年から流通
1日、2024年度上半期をめどに流通する予定の新1万円札の印刷が始まった。偽造防止のため、「3Dホログラム」という世界初の最先端技術も導入されているという。
サムライの心でビジネスを 「士魂商才」唱えた渋沢栄一の功績
「武士道の魂は(孔子の)『論語』にあり、経営の理念も『論語』から見出せます。『論語』を熟読し、中の意味をじっくり味わえば、多くの人生における智慧を悟ることができるでしょう。したがって、私の生涯は孔子の教えに従い、『論語』を金科玉条とし、常にそばに置いています」――日本経済の父・渋沢栄一氏
渋沢栄一著『論語と算盤』から悟った儒学の真諦
今日の中国人たちの心の中では、孔子と孟子の思想を時代遅れの骨董品だと思っているでしょう。しかし、日本の近代資本経済の根基、文化理念、価値観など、全て渋沢栄一氏(1840年-1931年、日本資本経済の父、商業界の父、企業界の父として称えられています)が生涯の師とした孔子の教えによって築き上げてきたのです。つまり、孔子の『論語』の知恵は日本の資本家に活用され、今日の日本社会の基盤を築き上げました。
【ほっこり池】ソロバンの話
渋沢栄一は1840年3月16日の生まれ。
論語は西洋近代経営学に先んじていた
「近代経営学」の父と言えばP.F.ドラッカーでしょうが、その「完全雇用」とはあくまでも「自由主義」という、アダム・スミスの説いた理論が土台でした。
つまり、アダム・スミスは「近代経済学の父」であるのみならず、「近代経営学の大地」でもあるでしょう。
「論語」は、このスミスの思想に影響を与えたと思われるのです。