【大紀元日本7月15日】カナダとベルギーでそれぞれオーストラリアの陳用林と郝鳳軍が語った中共海外スパイネットについて、公の場で支持するカナダ前政府職員がこのほど現れた。オーストラリアABCテレビ局は夜の番組の中でカナダ前上級国家安全部門職員Michel Juneau-Katsuya(以下略称M)をインタビューした。
Michel氏は、はカナダ情報局に在職していた期間中、主に中国を含むアジア地区の反スパイと反テロの仕事を任されていた。現在は個人情報企業「ノースゲートグループ」を主管している。以下のインタビューは、番組内容を整理したものである。
記者:通常では考えられないほど、最近世界各地で大量に出現している中国からの亡命者、少し前カナダに出現した亡命者について、あなたはどのように思われますか?
M:はい、これは非常に不幸なことだと思います。この情況は全て特別な現象ではありません。実際は、世界各地にある中国領事館の中に同調者も多くいます。ただ彼らは一般的に声を出さず或いは外交内の中だけで行っています。これは彼らが提供した情報から判断できるし、彼らは通常、出来るだけ平静を装っています。しかし、私たちは欧米の国に残ろうと決めている人たちから、大量の情報を獲得することが出来ました。
記者:あなたも知っているかと思いますが、私たちのところに領事館での地位が非常に高い亡命者、陳用林がいます。先ほど言った情況から考えますと、あなたはこの事件を静かに裏で解決せず、直接彼を情報機関と談話させたのは間違いであるということですか?
M:公の場に立つかそれともこっそりと&&するか、一つの具体的な事例をどのように処理するか、一定のルールはありません。現在の情況からすると、彼らの目的は、公衆に一種の情報を伝えると同時に、さらに多くの人に同じ行動を行うように励ます為だと思います。
記者:公開情報から見ますと、現在オーストラリアに少なくとも四名の&&者がいます。彼らは定期的に姿を見せていました、少なくとも過去の一ヶ月はこうでした。そして、外交官だけではなく、中には前秘密警察610オフィスの官員、国家安全部門の官員や、有名な学者が含まれています。もちろん現在カナダに韓先生、そしてベルギーに姿を現したもう一人の人がいます。彼らは中国の異見団体に手配されたと思いますか?
M:いいえ、私はそうだと思いません。現在の中国には多くの自由な情報が流れています。インターネットや中国の封鎖を突破できるメディアに感謝しなければなりません。この他、現在は互いに模倣するすう勢が出てきています。だから私たちは、もっと多くのこういう人の出現を期待出来ます。しかし、これが厳密にコントロールされた中国から逃げたいという大規模な出走ブームに至る原因ではないと思います。
記者:全ての亡命者たちは、中国が彼らの住んでいる欧米国に大量なスパイ、情報員を侵入させていると考えています。あなたは中国の海外スパイネットにはどれほどの攻撃力があると思いますか?
M:彼らは非常に攻撃力を持っています。私たちが中国をみる時はおおいに気をつけなければなりません。中国の現在のやりかたは、以前のヨーロッパの盟友、たとえばKGBのような、或いは似たような能力をもっている組織とは違っています。彼らのやり方を情報機関では“mass collection(大規模収集)”方式と呼んでいます。簡単に言うと、彼らは多くのスパイと訓練を受けた情報員、数多くの一般人を使って、例えば特定の留学生、研究員や、企業の訪問者、ビジネスマンも含めて、その中から彼らに情報を提供してくれる人を探すことです。
記者:あなたが思うに、彼らは主にどのようなことをすると思いますか?
M: 彼らは大量の情報を収集しています。実際、中国情報部門が収集した情報の多くは公開情報です。非合法なものではありませんが、彼らは時々特別な行動をします。法輪功は私たちに言わせれば完全に合法です。私たちの政府は、自分たちの国民の自由が侵害されないように、守る義務があります。しかし中国は1999年に彼らを脅威と見なし、特別な機関610オフィスを設立しました。そして世界的な規模でこの異見者たちを監視しています。更に、情況によって攻撃も加えています。
記者: あなたが言った「世界的な範囲」というのは、610オフィスのスパイが、ヨーロッパ、オーストラリアやカナダのような国に派遣されたことですか?
M:その通りです。しかしこれも中国情報部門の社会に対する監視コントロールの一部で、彼らの通常の活動です。しかし彼らは法輪功に対して最も関心を注いでいます。610オフィスに言わせれば、彼らの標的は、完全にと言ってよいほど、民主運動家と法輪功学習者です。
記者:この事件が公になる前に、あなたは関連する証拠などを見ましたか?オーストラリアには、例えば、法輪功学習者に対するような、重大な妨害が存在しています。カナダでもこれに似たような情況を目にしましたか?
M:もちろんです。私たちはヨーロッパ各国で発生した、似たような事件の証拠を持っています。情報機関と執行部門の間で似たような事件の情報を交換しています。南アフリカからヨーロッパ、北アメリカからオーストラリアなどの各国で、私たちは、中国情報部門が法輪功に対して行ったこれらの行為を目撃しています。
記者:オーストラリアの情報部門は、すでに610オフィスのスパイのここでの行動をはっきり把握しているということですか?
M:これは言うまでもありません。もちろん彼らは知っています。私が言ったように、私たちはこのような情報を分かち合っています。たぶんこれはあなたたち情報部門が唯一関心を持っているか、最優先に考えていることではないかもしれません。なぜならもっと他に、オーストラリアの国家の安全や利益に関わる重要なことだからです。しかし自分たちの国民を守ることは、ある意味で、まず、最初に考えなくてはなりません。そしてオーストラリア当局はもちろんこれらのことを知っています。
記者:このネットは地元の大使館或いは領事館の指示で運用していると思いますか?
M:彼らが関連していることは言うまでもありません。海外に派遣された多くの特務或いは情報員は、外交官の身分で来ています。だから、彼らは自分たちの身分を利用して一般社会に入り込み、人々に接触しています。外国記者や、中国駐在の外国記者も中国情報部門の利用対象です。彼らはこのような身分に護られていて、彼らは報道することが出来るので、他人をインタビューして最終的に彼らの標的とする対象の情報を収集することは、全て、その身分を利用することで容易にできます。
記者:カナダでもこのようなことが発生したのですか? あなたが知っている中でこれらの妨害は激しいですか? 私たちは関連の資料から監視されていることを知っています。しかし、これよりさらに激しいのはありますか?
M:私たちは人身攻撃を受けた例はあまり多くありません。しかしあなたが言ったように、明らかに、夜中に電話をかけてくる嫌がらせや、その他の監視体制があります。私たちが言っている監視は個人の私生活に対する侵害のことで、これはもっとも大事なことです。これらの情報は、どんなことに使用されるかわかりません。私たちは、カナダから中国に帰った人が、逮捕されたり、中国当局に訊問された証拠を持っています。最終的に彼らは釈放されたとは言え、このような手段で、610オフィスと中国情報部門に使用されたことは言うまでもありません。
記者:カナダは規模の大きいスパイネットに対して、反応が最も激しいところです。そして私は『オペレーション・サイドワインダー(Operation Sidewinder)』という報告書の作者はあなただと思います。あの報告書は事実上、中国はカナダの安全にとって最も強い脅威であると言っているように思います。この報告書について私たちに話してくれますか?
M:あの報告書は中国情報部門と犯罪集団、華人組織の犯罪集団の三者の関係に対する一つの特別な案例です。そして中国がどのように重要人物を通じて影響を与えようとしていたかを審査するためでもあります。この他、私たちはもう一つ重要な点に注意しました。それは中国がカナダ企業を買い付ける過程です。似たような事件は、イギリスとオーストラリアにも発生しました。つまり中国がコントロールしている企業が、カナダ或いはオーストラリアの大企業を買い付けようとしている事件の危険性は、彼らがこのような活動から巨大な影響力を獲得出来ることにあります。もちろん、これは国家に対するコントロールと限りません。しかし、数十億の商業利益が中国にコントロールされ、更にそのような情況の中で、中国が完全に合法的に買い付け、得る影響の大きさは言うまでもありません。私たちが最も関心を寄せていることは、他国の大企業が、カナダ企業を買い付けるのとは違って、中国の企業は中国政府にコントロールされているからです。だから事実上、外国政府がこの影響を取得し、国家政策や経済政策に影響を及ぼし、最終的に中国が利益を得ることになります。
記者:最後の質問です。カナダとオーストラリアは、共に、中国と巨大な、そして増え続けている経済関係にあります。あなたは中国がこのような経済関係を利用して、人権問題に対する追及を阻止し、そして彼らとこのような関係を持っている国家から、必要な政治利益を得ようとしていると思いますか?
M:彼らがこれらを利用して、自分たちに対する批評の声を抑えようとするのは避けられないことです。どの国もこうするでしょう。そして人権問題について世界から注目されている中国にしてみれば、彼らはどんな批評の声をも制限しようとします。しかし、彼らもこれは自分たちで解決しなければならないことだと分かっています。なぜなら、欧米社会が直面している挑戦に比べ、彼らが直面している挑戦は巨大なものです。彼らが直面しているのは十億を超える人口を持つと同時に、二億の失業者を抱える中国なのです。
記者:今夜はオタワから私たちのインタビューを受けていただき、ありがとうございました。
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