鳥インフルエンザ拡大・インドネシアによる特別警戒宣言

2005/09/22 更新: 2005/09/22

【大紀元日本9月22日】過去の2ヶ月の間、H5N1型鳥インフルエンザ感染により4人が死亡したインドネシアにおいて、さらに児童4人と成人2人の鳥インフルエンザ感染が確認され、病院で治療を受けている。このためインドネシア当局は「特別警戒態勢」を宣言。専門家の間では、鳥インフルエンザウィルスが人から人へ伝染する力を持つウィルスに変異し、感染の拡大が懸念されている。

インドネシア衛生部によると、「特別警戒態勢」は21日間継続され、必要があればさらに延長される可能性がある。この期間中、鳥インフルエンザ感染の症状を持つ人は強制入院措置の対象となり、すべての医療費は政府負担する。インドネシアでは、44の病院を鳥インフルエンザ専門病院に指定し、全国で8ヶ所の鳥インフルエンザウィルス研究センターを設置している。

鳥インフルエンザ感染拡大の可能性について、世界保健機関の専門家は、鳥インフルエンザウィルスが人から人へ感染するウィルスに変異した場合、SARSによる被害を大きく上回り、かつてない大惨事につながる可能性があると警告している。

世界保健機関によれば、鳥インフルエンザが蔓延した場合、およそ30万から100万人が直ちにワクチン接種を受ける必要があり、死亡者は、1年以内に2百万人から740万人に達する可能性がある。また、近い将来12ヶ月の間に、感染予防に必要な費用は少なくとも2億5千万ドルに上るという。加えて、アジア地域では、世界的なインフルエンザ感染予防に向けて、各国が協力する必要性を強調している。