【大紀元日本10月21日】台湾行政院の農業委員会の発表によれば、台湾海巡署が14日、パナマ船籍の貨物船による中国からの動物密輸を摘発し、検疫した結果、家禽類からH5N1ウイルスが検出され、すべての密輸動物が全部処分され、摘発に参加した関係者は現時点で健康状態良好だという。2003年12月金門海域でも同じ手口の動物密輸事件が発覚、その当時はアヒルからH5N1ウイルスが検出された。中央社が伝えた。
農業委員会の動植物防疫検疫局や海巡署、衛生署の合同記者会見が開かれ、「密輸された生き動物には、鳥類や、ネズミ科、陸亀などが含まれ、19種類の計1037羽の鳥類があった、そのうちの九官鳥や、高麗うぐいす(高麗鶯)、赤い口のソウシチョウ(相思鳥)の3種類は摘発時にすでに276羽が全部死亡していた、検疫した結果、H5N1ウイルスが検出された。密輸動物がすべて処分された」と公表した。
海巡署が取り調べた結果、貨物船には25人の乗組員がいるが、中国人船員の1人は密輸犯人であることが明らかになり、身柄は台中拘置所に拘束され、残り24人がすべて釈放された。
農業委員会の家畜衛生試験所長の趙磐華氏は、「今回検出されたH5N1ウイルスのDNA遺伝子分析をした結果、2003年12月に金門海峡の密輸事件で確認されたH5N1ウイルスと96%一致し、中国福建省で発見されたものとも99%合致している」
今回の密輸事件の摘発や防疫検査、撲殺処分に参加した関係者は約40人、全過程で防護服を着用し、マニュアル通りに作業し、現時点では、健康状況良好だという。
台湾防疫検疫局の統計によると、今年の1月から9月までの間に、同国で摘発された密輸動物関連品は81.68トンに上り、そのうち動物5146頭の中に、鳥類が5070羽と大半を占めた。同局は「今回の事例でみると、重要な動物伝染病および人畜共通伝染病は、密輸で侵入される危険性が非常に高くなっている」と指摘し、密輸業者にこのような人間の健康を脅かす行為をやめるよう呼びかけた。
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