【大紀元日本12月12日】金融危機の影響を受け、中国上海市内にあるシンガポール資本の電子工場では、12月8日から3日間連続、従業員約千人が工場の前でリストラに抗議、警察三百人と衝突する事件が発生した。約10人が負傷し、警察の車両が破壊された。中国経済中心である上海市での始めての工場労働者の大規模抗議。
上海閔行区にある「イーシン実業有限公司」と関連会社の二つの工場は、受注の激減で数カ月前から従業員に「無期限休息」の名義で工場の稼動を中止し、一部の従業員を解雇した。従業員らが、工場側は全員に対して6ヶ月分の残業代及び手当てなど合計千元(約1万4千円)の未払い工賃が残っていると指摘した。工場側との話し合いの中で、従業員からは仕事の時間数を増やすことと解雇された従業員に損失補償を求めたが揉めた末に、3人の従業員が殴打された。
8日、一部の従業員は工場の入り口の前で抗議し、同日午後8時ごろには約千人にまで増えた。抗議者らが工場を囲み、工場付近の道路を遮断した。
これに対して、当局は特別警察百人を含む300人の公安を現場へ出動させた。後に衝突が発生し、約10人の従業員が負傷、警察の車が1台破壊された。
翌9日にも事件の発生した工場の入口に数十人の従業員が集まり、警備員は入口の周辺に仕切りを作り警戒を厳重にした。ラジオ自由アジア(RFA)の報道によると、抗議は10日午後まで続けたとい。
この件について、工場側は、責任者が上海にいないことを理由に、従業員たちに対して未だに回答していないという。
同抗議事件は地元の警察署にも確認された。
(報道・余靜 肖シンリ)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。