【大紀元日本1月9日】中国大陸各省で教員たちのストライキが相次いでいる。広東省陽江市教員の賃金問題で1月4日にストライキが始まり、翌5日には、約5千人の教員が市政府前で座り込み抗議を行った。市当局は大量の武装警察を出動させ厳重な警備をしいた。夕方になっても当局は対話に応じなかったため、教員らは横断幕を掲げ、シュプレヒコールを叫び続けならが街に出てデモ行進した。一方、地元教育局は、教員たちの賃上げストはデマであり、江城小中学校は正常に授業を行っていると声明を発表した。
実際、教員らの抗議デモ参加を阻止するために、当局は1月5日早朝から関連通路に大量の警察を配置した。また、各地区の区長や校長も教員らを学校内に足止めさせたが、壁を乗り越えたり、鎖を壊したりして学校を抜け出て抗議デモに参加した教員たちもいた。
一方、市政府前には約700人の公安警察が数列に隊列を組み、教員たちと対峙した。また、現場で教員らを戻そうとした各校の校長は、教員らと体当たりした。周辺には厳重な警備がしかれた。
情報筋によると、陽江市では今年、市に直属した教員たちは給料が上がったが、区に属した教員たちにはそれがなかった。そのことが今回の抗議デモの原因であるという。
陽江市の張先生は、政府は地元の教員に対する不公平はすでに4~5年にわたり続いているとし、教員たちは市政府に説明を求めても明確な回答はなかった。また、当局が公平な扱いをしていないために、教員たちは失望していると語った。
黄先生は、「今の高い物価に対して、安い給料しかもらっていないから、家族の生活を賄うことはできない。市に直属する教員の給与は月に3000元(約3万9千円)に対して、われわれのはわずか月に1000元ちょっと(約1万3千円)しかない。今年は、市に属する学校では1800元(約2万3400円)で、県に属する学校では1000元(約1万3千円)のアップがあったのに、江城区の学校にはなかった。教員たちは不満と憤りを感じ、不公平な待遇の中で授業をする気も起こらない」と訴えた。
一方、地元紙の「陽江日報」では、当局が約700人の武装警察を出動させたことにまったく言及しなくて、反対に多くの市の指導者らが現場に駆けつけて、教員たちと話し合ったと報じた。これに対して教員らは、5日の抗議について当局からの回答は全くなかったとし、教員たちと少ししか話さなかった教育関連の関係者1人を除き、誰も顔を出さなかったと反論した。
陽江テレビ局の当日の報道番組でも教員の賃上げストは報じなかった上、当局はインターネット上のブログなどに掲載された関連情報も封鎖した。
教員によると、賃上げストは次の日も継続するとし、さらに多くの教員が参加するであろうと予測している。特に退職した教員や郷鎮などの農村地方の学校では、半年経っても給与が支払われていないという。ストに参加した教員たちが掲げたスローガンには、最後の最後までに訴え続け、さもなければ、給与を上げてもらう機会は永遠に訪れてこないと示した。
警察と対峙する教員ら
大量の武装警察
町へデモ行進した教員ら
出動した大量の公安警察
市政府前で抗議する教員たち
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