【衆院解散直前】高市総理 経済界に「脱・中国依存」協力を要請

2026/01/19 更新: 2026/01/19

令和8年1月19日、高市首相は首相官邸において、経済団体連合(経団連)との懇談会を開催した。衆議院解散の直前という緊迫した政治日程の中で行われた本会談において、総理は「責任ある積極財政」の継続を訴えるとともに、経済安全保障の観点から中国への依存度低下を事実上要請するなど、産業界との連携強化を強く打ち出した。

記念撮影する高市内閣と経団連(出典:首相官邸ウェブサイト)

対中依存からの脱却とサプライチェーン強靱化

本懇談会で特筆すべき点は、高市総理が経済界に対し、中国への過度な依存からの脱却を実質的に求めたことである。総理は挨拶の中で、地政学リスクの高まりに言及し、サプライチェーン強靱化のために「有志国と連携した中国への申入れ」を進める政府の方針を明言した。

懇談会の様子(出典:首相官邸ウェブサイト)

その上で、産業界に対して「重要な物資が特定国に過度に依存することのないよう、調達先の多角化」を進めるよう要請した。文脈上、この「特定国」が中国を指すことは明らかであり、代替供給源の確保やグローバルサウスとの連携強化を含めた「脱・中国依存」への協力を、解散総選挙を前に改めて確認した形となる。

賃上げ定着と「責任ある積極財政」

経済政策面では、30年ぶりとなる5パーセント超の高水準な賃上げ実績を評価しつつ、これを一過性に終わらせず定着させる必要性を強調した。総理は「賃上げを事業者に丸投げせず、継続的に賃上げできる環境を整備する」と述べ、生産性向上支援や取引適正化を通じて政府が強力に後押しする姿勢を示した。

懇談会の様子(出典:首相官邸ウェブサイト)

また、2040年度に官民合わせた投資額を200兆円とする目標に向け、企業の現預金を設備投資や人材投資へ回させるための「コーポレートガバナンス・コード」改訂議論を開始したことも明らかにした。増税によらず、経済成長によって税収を増やす「責任ある積極財政」への理解を求め、政権の実績と継続性をアピールした。

懇談会の様子(出典:首相官邸ウェブサイト)

政権基盤の安定と経済界の動向

衆議院解散を直前に控えたこの時期に、総理が経済界トップと会談し「共に強い経済をつくってまいりましょう」と呼びかけたことは、選挙戦に向けた経済界の支持固めとしての意味合いも帯びている。

今後は、政府が主導するサプライチェーンの再構築(対中依存低下)に対し、経済界がどこまで具体的な投資行動で応えるかが焦点となる。また、総理が掲げる積極財政と賃上げ支援策が、選挙後の政権運営においてどのように具体化されるかが注目される。

エポックタイムズの速報記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。
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