【大紀元日本1月7日】レーダーに捕捉されにくい中国軍の次世代ステルス戦闘機「殲-20」の試作機が5日午後、成都の飛行場で地上測定と2回目の滑走テストに成功した。7日付の香港メディア・大公ネットが報じた。
同報道は成都の軍系航空機メーカー「成都航空機工業集団」の匿名の管理職員の情報として伝えた。今回の滑走テストは同社の飛行場で行われたとされる。なお、飛行テストの日程は明らかにされていない。
「殲-20」については、昨年末から試作機の写真とされるものが中国国内の政府系サイトを含む複数のウェブサイトに公開され真偽が不明だったが、5日の滑走テストについての写真は共同通信社なども入手し公開しており、その存在を示す明確な証拠となった。
中国のステルス戦闘機開発について、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は5日、「中国の軍備増強が予想以上の速さで進んでいる」と警戒した。また、中国軍に実際配備されるまでは8~10年かかるとしながらも、配備後、「台湾をめぐって紛争が起きた場合の米軍に対する中国軍の介入阻止能力は飛躍的に向上し、1945年以来米軍が握ってきたアジア・太平洋地域での制海権は脅かされることになる」と分析した。
また英BBCは専門家の見方として、10日からの米ゲーツ国防長官の訪中前の公開は「中国の国防力をみせつけるためではないか」と伝え、ステルス戦闘機開発を通して中国当局はいかなる困難も克服できると誇示したいとも指摘した。
専門家は、中国はこの分野において予想以上に米国に熾烈な競争を展開していると指摘している。米国のF-22は今、世界で唯一全面的に実導入されたステルス戦闘機であるが、米国情報部の幹部も、向こう8年以内に、中国の「殲-20」はF-22のライバルになるであろうと認めた。
中国軍部や外務省は現時点で、ステルス戦闘機開発についてのコメントを避けている。一方、ウェブサイトで公開された「殲-20」の写真は封鎖されていない。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。