台陸軍少将、色仕掛けでスパイに 重大情報を中国へ漏えいか 米軍関連にも波及

2011/02/11 更新: 2011/02/11

【大紀元日本2月11日】台湾軍部は最近、軍部に潜伏する中国諜報員の案件を公表、台湾陸軍の羅賢哲少将が中国の諜報員として買収されていたと明らかにした。事実であれば、台湾軍部関係者によるスパイ案件としては過去数十年間で最高位のものとなる。同容疑者が漏えいした機密情報は台湾の軍事能力の発展や、米軍との協力関係に重大な打撃をもたらすと指摘されている。

羅賢哲容疑者はすでに台湾当局に身柄を拘束されている。捜査当局は同容疑者の職場や自宅を家宅捜査した結果、台湾陸軍の戦術区域の通信・戦場映像の情報管理システムや、陸軍の地下光ファイバーのネットワーク配置図面、米国と連携する指揮統制通信システム(C4ISR)の機密資料などを押収した。

美人スパイの色仕掛けでスパイに

陸軍司令部の通信電子情報部門の責任者だった羅容疑者は2008年に少将に昇進した。2002年から2005年まで国外に派遣されており、台湾国防部の発表によれば、その期間中に中国当局の諜報員として買収された。

10日付の台湾紙・中国時報によると、羅容疑者は、2004年に駐タイ武官を務めた時にオーストラリア籍の中国人女性と知り合い、親密になって以降軍部の機密資料を渡すようになり、毎回10万から20万ドルに上る報酬を手にしていたという。

羅容疑者は2005年台湾に戻り、軍部の国際情報交流を担当する部署の副処長となってからも、同美人スパイとインターネットを通じて連絡を取り合っていた。2人は度々アメリカで密会し、羅容疑者はそのたびに情報を渡していたという。

同美人スパイ以外にも、羅容疑者はタイに出向き、中共解放軍の駐タイ少将に機密資料を手渡していた、と台湾紙・聯合報が伝えている。捜査当局は、駐タイ少将の背後にはもっとハイレベルの解放軍幹部がいると推測している。

台湾国防部は、2010年に同容疑者による軍事機密漏えいの事実を把握できたとしている。台湾メディアは捜査関係者からの匿名情報として、同スパイ案件は米国諜報当局が最初に発見して台湾政府に知らせた、と報じている。

米軍機密および国際情報の漏えい

同容疑者が長年にわたり中国当局に漏えいした台湾の軍事機密は、押収できた機密資料の範囲を超えていると懸念されている。同容疑者はかつて、台湾軍部の国際情報の交流および米軍との提携プロジェクト「博勝案」の関連責任者だったからだ。

「博勝案」は台湾と米国が連携して衛星などで監視・偵察した情報をコンピューター処理しながら陸海空部隊を一元管理する指揮統制通信システムである。羅容疑者は同案の装備を管理する立場にあったが、国防部は「必ずしも機密性の高い技術に関する資料を管理していない」と説明するが、関連情報の漏えいにより、米軍の機密情報も中国軍部へ流された可能性は否定できない。

台湾軍部は今回の正式声明で、被害状況をすでに把握できているとしているが、具体的にどれぐらいの情報が漏えいされたかは説明していない。

台湾メディアが軍関係者の証言を引用して、今回のスパイ案件は、上記の「博勝案」が台湾にもたらす深刻な影響のほか、同容疑者はこれまで国際情報の交流プロジェクトの責任者だったため、台湾と国際社会との軍部に関する情報交流にも深刻な打撃をもたらしている、と報じた。

野党・民進党は米国からの武器購入への影響を懸念しており、馬英九政権に対し、米国との軍事協力を持続させるため、本案への米国軍部の理解を働きかけるよう求めた。

また、本案で明らかになった、北京当局による台湾に対する諜報戦の手口を受け、野党は馬政権に対し、両岸の外交政策の見直しを要求している。

なお、昨年11月にも、台湾の諜報機関「軍事情報局」の諜報員、羅奇正・上佐が中国の諜報員として買収されていたスパイ案件が公表されている。

(翻訳編集・叶子)