【大紀元日本7月27日】中国当局は浙江省で起きた高速鉄道事故の原因について、落雷による設備故障との見解を発表したが、新華社通信は24日付の記事で、乗客の証言として「決して天災ではない」と報じた。また、インターネットに事故列車の運転記録らしきものが投稿され、新華社通信に紹介された事故当時の状況と酷似しているという。さらに、事故発生までの「魔の7分間」の存在も浮上した。
追突事故を起こした温州南駅-永嘉駅間。新華社の記事では、後続列車D301の乗客は、列車が永嘉駅に入る前にすでに25分の遅延が出ており、時速も100キロ未満だったと証言した。長嘉駅は停車駅ではないが、同列車はしばらく停車した後、8時24分にスピードを上げて運転再開したという。
追突されたD3115の乗客によると、天候の影響で永嘉駅に停車していたが、8時15分に同駅を出発し、ゆっくりと徐行していたという。約10分間の差で永嘉駅をそれぞれ出た二つの列車だが、後続列車に停車指令が出されれば、事故が免れた可能性は高いと記事は指摘した
一方、インターネットに投稿された列車の運転記録によると、永嘉駅の指令員は8時06分に後続のD301に、前方区間でD3115が運行していると通達した。8時31分にD3115の運転手から列車が停電し、目視モードに切り替えるとの連絡が入った。
しかし、8時37分になって、中央制御室がようやく温州南駅を通じてD301に連絡したが、時すでに遅く、1分後に事故が発生した。
香港の明報は専門家の話として、インターネットに投稿された文書は本物の可能性が高いと伝えた。専門家によると、先発のD3115から8時31分に停車したとの連絡が入った時点で、後続列車に減速停車の指示を出せば、事故発生までの7分間で十分停車できたはずと話す。なんらかの原因で、中央制御室、駅員と二つの列車の運転手の間で情報伝達が十分に行き渡っていなかったと見ている。
ある匿名希望の専門家は大紀元の取材に対して、「列車が万が一停車した場合、情報システムや人工操作で情報が後続列車に伝達される。列車間で無線通信もできるはずで、設備の故障のほか、人的ミスによるものも考えられる」と述べた。
新京報も「自動事故防止システムが雷で故障した可能性は極めて低い」と指摘した。
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