中国 血にまみれた真実を封じる中共の隠蔽体質

「当局は嘘つき!死傷者は公式発表の5倍」 中国の小学校前で起きた暴走車事件【動画あり】

2025/11/01 更新: 2025/11/01

「交通事故」?「1死4傷」?──「すべて嘘だ」(現場目撃者)

中国共産党政権が「安定と団結」を掲げて開いた四中全会のさなか、湖北省十堰(じゅうえん)市の小学校前の交差点で、放課後に信号待ちをしていた児童と保護者の列に車が突っ込み、多数の死傷者が出た。

事件は10月22日午後5時半、児童が下校する時間帯に発生した。だが、警察が発表したのは3日後。「交通事故で1人死亡、4人重傷。運転していた陳(48歳男)を逮捕」、児童が犠牲になったことや現場が小学校前である事実については一切触れなかった。

あれほど悪意のある暴走が、強引に「交通事故」として片づけられたこと、そしてあまりにも少なすぎる死傷者数に、現場を目撃した保護者たちは怒りを隠せなかった。

 

十堰市公安局が公表した「警情通報(警察発表文)」。事件を「交通事故」と断定し、「1人死亡・4人重傷」と発表。児童の犠牲や現場の惨状には一切触れていない(画像より)

 

本紙の姉妹メディア・NTD新唐人テレビの取材に、現場に居合わせた保護者たちは次のように証言した。
「一面が血の海だった。倒れていたのは1人や2人じゃない」
「車は逆走し、途中で一度もブレーキを踏まなかった。あれは明らかな社会報復だ」
「死傷者の数は、当局の発表の5倍はある」

 

NTD新唐人テレビの取材に応じた現場目撃者(NTDより)

 

しかし、そうした現場からの声は封じられた。現場動画は次々と削除され、関連映像の投稿者は警察から「消せ」と命じられ、口を閉ざすよう圧力を受けた。SNS上では「動画を公開すると逮捕される」との噂が広がり、事件の実像は闇の中に消された。

 

(現場の様子、2025年10月22日、湖北省十堰市)

 

運転していた男は現場で拘束されたが、逃げようとはせず、道路脇で煙草をふかしながら無表情のまま立ち尽くしていたという。その異様な落ち着きに、周囲は凍りついた。動機について当局は一切明らかにしておらず、市民の間では「子供がいじめを受けた報復」とする見方と「詐欺グループ『永倍達(えいばいたつ)』の被害で破産し、社会への復讐に及んだ」とする説が飛び交っている。

詐欺企業「永倍達」は2024年に崩壊し、全国で千万人規模の被害者が出た。十堰市だけでも約30万人が投資していたとされ、生活を失い、絶望の末に事件を起こした可能性も指摘されている。

それでも当局は、真実を語ろうとせず、数字を矮小化して「社会安定」を装う。流された血も、封じられた動画も、あたかも「存在しなかった」かのように消される。中国では今日もまた、命より「安定」が優先される。

 



中国・四中全会のさなか 小学校前の交差点に「暴走車」 20人死傷か【動画あり】

中国・四中全会のさなか、またも「社会報復」か。湖北で暴走車が小学生ら20人をはね、街は恐怖と怒りに包まれた。情報封鎖が進む一方で、絶望と邪気がいま中国を覆っている。

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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