【大紀元日本3月26日】中国大手情報検索サイト「百度」では23日から、情報検閲の中でも最も厳しく封鎖されていた情報である、中国での法輪功学習者を対象とする臓器狩り関連情報が初めて一時的に検索できるようになった。 「百度」ではこのところ、活発に情報を解禁するようになっている。中国問題の専門家が背景を分析した。
23日夜8時頃、「百度」で「王立軍活摘」というキーワードで検索してみると、「生きた人の臓器を摘出する現場を目撃」という情報がリストの最後尾にあった。瀋陽軍区総医院で法輪功学習者の女性の臓器を摘出する現場に居合わせたと名乗る人がその一部始終を書き込んでいた。
また、「血腥的活摘」という中国語キーワードで検索すると、カナダ独立調査団が作成した調査報告書を含む、カナダ元外交官のデービット・キルガー氏と国際人権弁護士のデービット・マタス氏を中心とする同調査団のサイトが、検索結果にリストされた。同調査報告書では、30以上の証拠を裏付けとし、「中国の監禁施設での法輪功学習者を対象とする臓器狩りは紛れもない事実である」と結論付けている。
ウェブの厳しい情報封鎖が実施されている中、これらの情報が中国国内のインターネットで見られたという前例はなかった。
米国在住の中国問題の専門家・石蔵山氏はこの動きについて、権力闘争のもつれを要因とする可能性を指摘し、次のように見解を示した。
「江沢民派閥の重要メンバーである重慶市共産党委員会の薄熙来・書記が胡・温政権に解任されてから、最高指導部内で江沢民派閥と胡・温政権の権力闘争が白熱化した。胡・温両氏は、汚職や政策闘争などの名目で江沢民派閥を撃破するには、まだ力不足だ。このような状況下で、法輪功弾圧問題が双方の闘争の焦点になっている。百度でこれまで厳しく封鎖されてきた法輪功弾圧の情報の解禁は、弾圧を頑として推し進めてきた江沢民派にとって非常に不利である。江沢民派の悪事を暴露し続ければ、国民は弾圧の真相を知ることになり、江沢民派に対する民意は失われていく。まさに江沢民派にとって命取りだ。胡・温両氏はこの権力闘争で道徳と正義の力を借りて相手を撃沈できるだろう」
24日朝方6時(北京時間)には、上記情報はまだ百度で検索できたが、同日午後5時(北京時間)の時点で検索した結果、リストアップされなくなった。
法輪功は、中国伝統文化の一つである気功の心身健康法。約20年前から無料で一般に公開普及してきた。心身の健康に効果的であることから、一般庶民から政府高官や軍の関係者まで、中国社会の各層で学ぶ人が爆発的に増え、弾圧の前には、1億人余りが煉功していたと推定されている。当時の江沢民・前国家主席は、この動きを政権への脅威と受け止め、1999年7月に弾圧を命じた。当時、中共の最高政策決定機関である「中央政治局」の常務委員7人のうち、江沢民氏を除いて6人は弾圧を支持しなかったという一説もある。
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