【大紀元日本8月24日】「新華社は中国当局の諜報機関」という説は再び話題になった。カナダ人ジャーナリストはこのほど、新華社カナダ支局にスパイ工作を指示されたと証言した。
カナダの通信社カナディアン・プレスの22日の報道によると、オタワ在住のジャーナリストで元新華社記者のマーク・ブーリエ氏は同紙取材の中でこのように述べたという。
ブーリエ氏は2年間新華社カナダ支局に勤務し、今年4月、同支局の責任者からあるスパイ工作を指示されたという。カナダ訪問中のダライ・ラマ14世を監視し、報道しない前提で記者会見での発言を記録することや、カナダのハーバー首相との会談の詳細を収集することだ。その「仕事」を拒否したブーリエ氏はまもなく退社した。
一方、新華社オタワ支局はこの発言内容を否認している。
「新華社は当局の諜報機関」
カナダ安全情報局(CSIS)のファーデン局長はかつて公で、「新華社は中国当局の諜報機関だ」と発言し、中共スパイはすでにカナダ政界の潜伏に成功したと警告した。
2011年末、カナダ与党保守党の国会議員で外相秘書官を務めるボブ・デチャート氏と新華社駐トロント支局の首席記者・施蓉氏との親密メールが明らかにされたとき、カナダ国内ではこの問題への関心が非常に高まっていた。
当時、複数のカナダ政治家もファーデン局長同様の見方を示した。
カナダのブロック大学政治学部の教授、中国問題専門家で元外交官のチャールズ・バートン氏はそのとき、カナダの国営ラジオ放送局の取材で、新華社はメディアの利便性を利用して、中国の情報機関に従事していると指摘。「その約4分の1の報道関係者はプロの記者ではなく、情報機関のために働く者」と同教授は述べた。
米国在住の中国人政治評論家の曹長青氏は「新華社記者は中共諜報員か」という文章で、次のように指摘した。「中国国内において、新華社の主要任務は当局のイデオロギー宣伝を行うことで、中共のスピーカーだ。国外においては、情報収集の任務を背負っている。新華社だけではない、光明日報(知識人向けの新聞)すら、その外国駐在記者の一部は諜報員である」
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