(Feng Li/ Getty Images)
【大紀元日本11月9日】中国共産党の胡錦濤総書記(国家主席)は、8日に始まった党大会で発表した政治報告で、党幹部の腐敗問題に危機感を示しながらも、決して「旗の色を変えるような邪道を歩まない」と共産党専制路線を強調した。
胡主席は報告で、党幹部の腐敗問題について、「これは人民が極めて憂慮している重大な政治問題だ」と指摘し、「この問題をうまく解決しなければ、いずれ致命的な問題になる。党をほろぼし国をほろぼすことになる」と警告した。
報告で胡主席は「政治制度の改革」にも言及し、施政における高い「透明度」が必要だと語る一方、「西側の政治制度をそのまま引き写すことは決してしない」と述べた。「我々は断固として中国式社会主義という偉大なる旗を高く掲げ、閉鎖し、硬直した旧い路線を歩まず、旗の色を変えるような邪道も歩まない」と、共産党の絶対的地位を強調した。
胡主席の報告は「改革に対するすべての期待に強烈な一撃を与えた」。英ガーディアン紙は北京大学の政治学者・張建氏の話として、「その一撃とは、我々は変わらない、我々は今のこの状態を維持するつもりだという姿勢だ」と指摘した。
北京の学者・陳子明氏もガーディアンの取材に対し、「大きな躍進は期待してなかった。だが、今回は小さな躍進さえもなかった」と、報告の陳套なセリフに落胆した。
10年間の「胡主義」の特徴もこの報告書のように「平板的」だったと豪シドニー大学中国政治学教授のケリー・ブラウン氏。「今現在起きている不可思議な(薄)事件を考えてみよう。オバマ氏の勝利演説とも比べてみよう。我々はまるで他の星からのエリートと付き合っているようだ」とブラウン氏は嘆いた。
(翻訳編集・張凛音)
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