【大紀元日本10月15日】12日午後、香港独立派団体とされる「香港人優先」のメンバー数人が、中国駐香港部隊の前でイギリス統治下の香港の旗を掲げ、同国統治支持を訴え、中国本土の男性らと乱闘するなどし、警官隊が出動する騒動になった。親中派の香港紙「東方日報」が同日独自報道をしたが、大紀元時報香港支社が追跡調査した結果、いわゆる独立派メンバーは中国政府の工作員である可能性が浮上した。
「これまでにメンバーらは、一見反中国共産党だが実際には中国共産党に有利な行動を行ってきたとみられる」
昨年12月26日、張漢賢氏ら同団体のメンバー4人は同本部に乱入し、「英国統治支持」と激しくアピールする事件を起こした。内外のメディアが報道し、中国国内からは「香港独立反対」の声が強まった。大紀元時報米国本部が入手した内部情報によると、当時中国政府はこの事件を理由に、香港各界が強く反対している、反体制活動を取り締まる基本法第23条を成立させようとしたが実現しなかった。
9月22日、張氏ら数人は学生の授業ボイコットの初日の集会現場にも現れ、例の香港旗を手に派手なパフォーマンスをみせた。
もう一つの謎は、親中派メディアの代表格とされ、今回の香港民主化デモで民主派批判の報道を多発した「東方日報」はなぜ、この「突発抗議事件」の現場にはじめから待機し、その一部始終を現場写真付きで独自報道できたのか。
中国問題専門家は「双方はグルである可能性を排除できない。事件と民主派デモとのつながりを連想させ、その過激かつ下品な言動は民主派のイメージを失墜させるには効果絶大で中国政府がよく使う『戦術』だ」と分析した。
中国国内で禁止されている伝統気功・法輪功の香港関係者からも重要証言が寄せられた。それによると、張氏らは、これまでも度々中国人観光客密集地で、法輪功の黄色いTシャツを身に着けて学習者を装い、無実を訴えるビラ配布の学習者に暴力を加えたり法輪功を攻撃する論調を発するなど乱暴かつ奇怪な行動を繰り返してきた。「市民や観光客に法輪功への反感を募らせるためで、中国政府の手下と断定していいでしょう」と関係者はいう。
米コロンビア大学の訪問学者、中国共産党機関紙「人民日報」の元編集者の呉学燦氏は今年6月、自身は中国政府の元工作員と告白し、「民主や人権団体を含む反体制組織に工作員を潜伏させるのは、中国共産党の常套手段だ」と証言した。
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