【大紀元日本12月12日】「人民日報」政文部は10日、公式ウェブサイト微信(WECHAT)で、逮捕の決定が発表された元最高指導部メンバー周永康に関して、「その一連の容疑からみると、我が党の歴史上に処刑された『叛徒たち』とさほど変わらない」と周の死刑を匂わす記事を掲載した。「最高指導部からのメッセージではないか」という見方が上がっている。
報道は周を「叛徒」と位置づけ、中国共産党歴史上の異なる時期に処刑された5人の高官級叛徒を挙げ、「周の罪状は、彼らとなんら違いはない」と結論付けた。
叛徒は中国語では裏切り者の意味で、中国共産党政権下では「党の敵」であり、断じて容赦できない存在である。
報道の自由が厳しく制限されている中国で、共産党機関紙である同紙がこの時期にこの報道を出したことについて、中国問題専門家らは「重大な政治的意義を持つ。最高指導部のメッセージで、周の死刑をほのめかしているのではないか」とみている。
「党と国家の機密を漏えい」、「政治・組織・守秘の紀律を厳重違反」、「その他の犯罪容疑ももたれている」という周永康。中国問題専門家で米国在住の伍凡氏は大紀元本部の取材に、「『政治の紀律違反』という容疑だけでも、政変への関与を示す可能性が高い」と解説した。
大紀元は2年半前の王立軍米領事館亡命未遂事件の直後から、江沢民元最高指導者主導のもとで、薄熙来・受刑囚(王の元上司)、周永康、曽慶紅元国家副主席などの江沢民派メンバーらが、(次期)最高指導者・習近平氏を失脚させ、政権の主導権を掌握するための政変を計画していたと伝え、「王立軍受刑囚が、同政変計画など江沢民派の一連の重大犯罪の証拠を米国側に渡した」と報じてきた。
さて、周永康と、江沢民氏を含む他の主要メンバーの今後はどうなるのか。中国の政局から目が離せない。
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