[ソウル 5日 ロイター] – 韓国のソウル高裁は5日、朴槿恵前大統領への贈賄罪などに問われたサムスングループ事実上のトップである李在鎔被告(49)の控訴審で、懲役5年の一審判決を破棄し、執行猶予付きの懲役2年6月の判決を下した。
ただ弁護団によると、被告側は判決を不服として最高裁に上告する方針だという。
昨年2月の拘束以来となる釈放が認められた李被告は、ソウルの拘置所を出る際、1年にわたる拘束期間ついて「自らについて熟考する非常に貴重な時間だった」と記者団にコメントした。
サムスンは朴被告の親友だった崔順実被告に金銭を提供していたが、裁判長は判決で李被告がこの金銭提供に関与したことは「受動的に政治権力に従った行動」だと認定した。
釈放が決まったことで、李氏はサムスン電子副会長など現職を続ける可能性がある。ただ弁護士事務所によると、裁判所の許可を得ずに出国することはできないという。
HMC投資証券のアナリスト、グレッグ・ロウ氏は「このような変化の激しい時期にオーナーが復帰し、規範を定めるのはプラスになる可能性がある」と述べた。
序盤は下げていたサムスン電子<005930.KS>の株価は0.5%高で取引を終えた。
調査会社CEOスコアのPark Ju-gun氏は「サムスン電子は李氏が中心的存在だった世界的なネットワークや国際投資、買収・合併の原動力を取り戻す必要がある。李氏がすぐに表舞台に戻るとはみられていないが、これはやるべきことだ」と語った。
*内容を追加しました。
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