中国当局が各国の航空会社に対して、台湾を「中国の一部」と明記するよう圧力をかけた問題で、英国のマーク・フィールド外務副大臣は11日書面を通じて、初めて公式見解を示した。副大臣は、英航空企業は到着地の名称を決定する権利を有し、「変更を強要する政治的圧力の下に置かれるべきではない」とした。
中国当局は4月、英航空会社ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)を含む海外44社の航空会社に対して、台湾を「中国台湾」と表示するよう求めた。
駐英国台湾代表処(大使館に相当)によると、同国保守党のアンドレア・ジェンキンス下院議員とボブ・ブラックマン下院議員は2日、書面で英外務省に対して政府の立場について質問した。
両議員は、中国当局の圧力は外国企業の運営自由を干渉したとして、「英政府の政策に影響を与えたか」「外務省が適切な対応や措置を講じているか」「友好国とともに、中国政府に対して抗議したか」などを尋ねた。
フィールド副大臣は、航空会社は到着地の名称を決める権利を持ち、英企業は政治的圧力で名称を改変すべきではないと書面で回答した。
また、副大臣は、英政府は台湾政策を一貫しており、「台湾」の呼称を変更したことがないと強調した。「country/territory(国・地域)」、または「world location(世界の位置)」の分類に台湾を記載しているという。
副大臣の回答によると、英外務省はすでに中国政府に対して、台湾表示問題に英政府が注視しているとの旨を伝えた。
中国当局の強要を受けたブリティッシュ・エアウェイズは現在、同ウェイブサイトで台湾を「Taiwan-China(中国台湾)」と記している。
グレッグ・ハンズ前国際通商大臣は今年4月在任中、ツイッターで英政府の台湾政策を強調し、ブリティッシュ・エアウェイズが台湾の呼称を変更したことを批判した。
また、英国会超党派議員グループ、英台国会小組(British-Taiwanese All-Party Parliamentary Group、APPG)のナイジェル・エバンス共同主席らは5月、ブリティッシュ・エアウェイズに対して書面で不満を示した。
(翻訳編集・張哲)
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