ANAとJALの計32機、運航停止 国交省が指示 米ユナイテッド機トラブル受け 

2021/02/22 更新: 2021/02/22

国土交通省は21日、米ユナイテッド航空のボーイング777型旅客機のエンジン損傷トラブルを受け、ANAとJALに対して、同系列のエンジン「PW4000」を搭載する航空機の運航停止を指示した。同省の発表によれば、追加対策の必要性の有無を検討する間、計32機が運航停止となる。

落下したエンジン部品米国内で撮影(Photo by Michael Ciaglo/Getty Images)

2月21日(現地時間20日)、米コロラド州デンバー国際空港発ホノルル空港行きのユナイテッド航空328便は、離陸直後に右側エンジンにトラブルが発生し、引き返した。空港周辺に旅客機の部品が落下したが、幸いけが人はいなかった。

米連邦航空局のステファン・ディクソン長官は22日午前に声明を発表し、PW4000エンジンを搭載する航空機の検査を要求する緊急耐空性検査命令を発令するとした。現段階で得られた情報に基づき、検査官はエンジンのファンブレードの点検インターバルを短縮すべきだと判断したという。

米連邦航空局の声明(FAA公式ツイッターより)

同様のトラブルは直近でも起きている。昨年12月4日、同種のエンジンを搭載する日本航空9201便(那覇-羽田)は離陸直後、エンジントラブルで引き返した。原因はファンブレードの破損。エンジンカバーは外れていたが、落下物等の報告はなかった。

(王文亮)

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