新型コロナワクチンの生産能力2倍に拡大を、国連事務総長が訴え

2021/05/13 更新: 2021/05/13

[モスクワ 12日 ロイター] – 国連のグテレス事務総長は12日、新型コロナウイルスワクチンの生産能力を2倍に拡大する必要性を訴えるとともに、新たな感染の波に襲われている途上国へのより公平なワクチン再配分を呼び掛けた。

ワクチンが不足している国は多く、特にインドでは感染第2波が猛威を振るい、病院や遺体安置所の収容能力が限界に達し、医薬品や医療用酸素も不足している。

一方で、欧州連合(EU)はワクチンの余剰分を保持している。

グテレス事務総長は、モスクワでロシアのラブロフ外相と会談後に行われたブリーフィングで「先進諸国で国民のほとんどへのワクチン接種が可能な一方、多くの途上国では1回も接種できないという状況は全く容認できない」と述べた。

また、途上国では感染が「猛烈な勢い」で拡大しており、新たな変異株が出現するリスクがあると指摘。あらゆる国や地域で誰もがワクチンを接種できることが、世界共通の利益になるとし「世界のワクチン生産能力を2倍に拡大することと、ワクチンのより公平な配分が必要だ」と強調した。

Reuters
関連特集: 国際