韓国科学技術情報通信部の林惠淑(イム・ヘスク)長官は24日、ソウルで行われた式典で、米国が提案する宇宙探査や宇宙情報の共有に関する国際規約「アルテミス合意(Artemis Accords)」に署名した。これにより、韓国は「アルテミス合意」の10番目の参加国になった。
林惠淑(イム・ヘスク)長官は「本格的な宇宙探査を成功させるために、国際社会との協力を通じて、透明かつ責任ある宇宙開発活動を実現することが重要だ」としつつ、「アルテミス合意の署名を通じて、参加国との宇宙探査協力も強化される契機になるだろう」と述べた。
「アルテミス合意」は1967年が発効した「宇宙条約」を踏まえ、米国が宇宙探査活動や宇宙利用における国際協力の原則をまとめたものだ。同合意は2020年10月、米国とイギリス、日本などの8カ国が署名し、後にウクライナが加わった。韓国はバイデン政権以降の参加国としては初。
アルテミス合意には、米国による国際宇宙探査「アルテミス計画」が含まれる。同計画では、2024年有人月面着陸、2030年代の有人火星着陸を目指すことが発表されている。ほかにも、月周回有人拠点「ゲートウェイ」を構築する計画があり、日本も参加する。
宇宙空間における米中覇権の争いは激化している中、アルテミス合意を通じて、韓国も米国の宇宙開発秩序に参画することを表明した。今後は宇宙空間において、米国が主導するアルテミス合意国と、中国との対立構図を形成する可能性もある。
(蘇文悦)
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