中国 【十字路口】

「ピンクの歌」大ヒット… 邪悪なウイルスをはねのける真の人間性(3/3)

2021/10/26 更新: 2024/02/01

マレーシアの男性歌手、Namewee(黄明志)の曲「ピンクの歌(英語:fragile、中国語:玻璃心)」は、世界的な人気を博した。大紀元のコメンテーター・唐浩氏は自身の番組「十字路口」で、なぜこのPOPソングが大ヒットしたのか、この曲が揶揄するものや、中国共産党を直接的‧間接的に暴露した芸術作品や文学作品が増えているのかについて解説した。

邪悪なウイルスをはねのける真の人間性

「ピンクの歌」は中国共産党を直接的または間接的に暴露し、嘲笑し、その全体主義体制を批判したものであり、広く反響を呼び、支持されている。

では、なぜ中国共産党の全体主義体制を題材にした芸術作品が増えているのか。なぜ人々が中国共産党を暴露しているのか。私の考えでは、現在の状況は、国際社会が中国共産党に対する新たな「文化戦」を開始し、多くの芸術家や映画監督が加わり、象徴的な、視覚的なシンボルを使って中国共産党に対するアクションを始めたということだ。

このような文化戦争が起きているの主な理由はいくつかあると考える。

ひとつは、中共ウイルスの流行と隠蔽、その無責任さが世界に露呈したことが挙げられる。中国共産党の戦狼外交と強圧的なマスク外交に、世界各国は辟易している。

さらに、中国共産党の「一帯一路」による債務の罠により、多くの国が主権や領土を明け渡すことを余儀なくされたことも一因にある。この2年間、世界は中国共産党による政治・経済・外交面における圧力や脅威を目撃してきた。国家レベルのみならず、民間分野でも、中国共産党に対する「文化戦争」を始めた。

くわえて、中国共産党の9つの遺伝子が人間の本性を攻撃しているため、世界は本能的な防御を行なっているといえる。

大紀元の社説『九評共産党―共産党に対する九つの評論』は、中国共産党が9つの遺伝子を持っていることを説明した。それは「邪悪、欺瞞、煽動、闘争、略奪、無頼、間諜、殲滅、制御」だ。反人類、反人道的で、正常な人間の誠実さと善良さに違反している。

こうした非人間性を持つ中国共産党に対する文化戦は、まるで、真の人体の免疫システムのようなもの。ウイルスや細菌が体内に侵入すると自動的に抵抗し、人体の本来の健康な姿が破壊されるのを防ぐような作用ではないか。

「ピンクの歌」のリードボーカルであるKimberley Chenも、中国SNS微博アカウントがブロックされた後、「自分らしく振る舞うことを恐れないで」と発言した。中国共産党の脅威に直面しても、ますます多くの人々が立ち向かうことを選択し、「自分らしくあること」を堅持している。

中国共産党は、人間性を攻撃し、歪めるだけでなく、既存の文明秩序を絶えず攻撃し、自由、民主、人権などの普遍的価値を破壊してきた。中国共産党は「中国の人権状況は史上最高で、人々は良い生活を送っている」と主張しているが、国際社会からの新疆や法輪功の迫害に対する指摘に応じず、報道の自由や言論の自由を継続的に弾圧している。

習近平氏は、「中国共産党は民主主義を堅持している」が、「投票権があるからといって、真の民主主義とは言えない」と述べた。これは、党による民主主義の概念の再定義への布石かもしれない。

民主主義は、国の代表を務める政治家を選ぶことができる自由が国民にあることを意味する。国民は「政治力」を持ち、政府は「統治力」を持ち、国民は自分の「政治力」と票を使って政府の「統治力」を監視することができる。しかし、共産党体制には国民に投票権も統治権もない。この矛盾を避けるために、「投票権があるからといって真の民主主義とは言えない」と表現した。

中国共産党は世界に向けてますます多くの攻撃を仕掛け、普遍的な概念の「再定義」を試みている。既存の文明秩序や普遍的な価値観を破壊している。この危険に直面する今、多くの人々はソフトパワーでもって立ち向かおうとしているのではないか。

(おわり)

唐浩
台湾の大手財経誌の研究員兼上級記者を経て、米国でテレビニュース番組プロデューサー、新聞社編集長などを歴任。現在は自身の動画番組「世界十字路口」「唐浩視界」で中国を含む国際時事を解説する。米政府系放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)、台湾の政経最前線などにも評論家として出演。古詩や唐詩を主に扱う詩人でもあり、詩集「唐浩詩集」を出版した。旅行が好きで、日本の京都や奈良も訪れる。 新興プラットフォーム「乾淨世界(Ganjing World)」個人ページに多数動画掲載。
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