米空軍戦争大学元教授、中国当局者との関係に「虚偽の陳述」

2021/10/26 更新: 2021/10/26

米司法省は25日、アメリカ空軍戦争大学(AWC)元教授の張暁明氏(69)が連邦捜査局(FBI)の捜査官に虚偽の供述をした罪を認めたと発表した。司法省によると、同氏は中国政府当局者との関係を隠ぺいしていた。

アラバマ州モンゴメリー在住の張氏は米国国籍を取得した中国系アメリカ人。2003年から同州のマクスウェル空軍基地にあるアメリカ空軍戦争大学に勤務していた。在職中、仕事や研究、親族訪問といった理由で頻繁に中国を訪れていた。

2012年、張氏は上海市政府のある幹部と知り合った。2012年12月~2017年1月まで、張氏は同幹部と6回ほど面会し、約40通の電子メールを交わした。同氏は、相手が自分の保有する機密情報を得ようとしたり、自分を通じて潜在的な価値のある人物に接触しようとしていることに気づいていた、と自白した。

張氏はAWCで「シークレット」のセキュリティ・クリアランスを持っている。内部規定では疑わしい外国幹部との関係について報告するよう義務付けられているが、同氏は報告を行わなかった。

張氏は2017年、セキュリティ・クリアランスの継続資格を確認していた連邦人事管理局(OPM)の調査員から質問を受けた際、外国人職員との面識を否定した。2020年7月にFBIからインタビューを受けた際、同氏は当初、虚偽の発言をしたが、最終的に外国人職員と面会していた事実を認めた。

張氏は、不適切な関係であるとわかっているため、事実を隠し通そうとしたと供述した。同氏は最高5年の懲役刑を受けることになる。

張氏は1994年にアイオワ大学で歴史学の博士号を取得し、テキサス工科大学とテキサスA&M大学で教鞭をとった後、空軍戦争大学に就職し、戦略や中国・東アジアについて教えていた。

中国当局のウェブサイト情報によると、2015年4月、張氏は南京大学と上海交通大学でそれぞれ「南シナ海における米国の政策」と「対ベトナム自衛反撃戦における中国の思惑」と題する講義を行った。

(翻訳編集・叶子)