フィリピン人が中共スパイ事件で逮捕 比政府、防衛強化法を検討

2026/03/06 更新: 2026/03/06

フィリピン政府は3月4日、中共のためにスパイ活動を行っていた疑いで、フィリピン人複数人を拘束したと発表した。政府はこの事件について「深刻な国家安全保障上の問題」に関わるものだとし、スパイ活動や外国からの干渉を取り締まる関連法の強化が必要だと強調した。

フィリピン国家安全保障会議は4日に発表した声明で、「中共の情報機関の指示を受けて行動していたこれらの人物の活動は、すでに摘発され、終結させられた」と述べた。声明によれば、関係者は全員フィリピン国民であり、スパイ活動への関与を認めており、現在当局の捜査に協力しているという。

当局は、拘束された人数や正式な起訴の有無など、詳細については明らかにしていない。しかし、安全保障関係者によると、少なくとも3人のフィリピン国民が事件に関与しているという。

ロイターによれば、被告の1人は、国防省で末端職員として勤務していた際、フィリピン人女性の知人から接触を受け、論評記事を書けば報酬が得られると持ちかけられたと述べた。

その後、相手側の要求が徐々にエスカレートし、南シナ海に関する情報や、国防省と米国を含む同盟国との二国間のやり取りの内容を求められるようになったという。被告は当初、自分が中共のために働いているとは知らなかったものの、後になって徐々に疑念を抱いたと認めた。しかし経済的な事情から関係を断つことができず、こうした行為は2023年から2025年まで続いたという。

実際、フィリピンでは昨年も少なくとも10人以上の中国人が拘束されている。軍事基地や重要インフラに関する機密情報を違法に収集し、国家安全と防衛を脅かした疑いでスパイ活動に関与したとされる。

深刻化する安全保障上の脅威に直面し、フィリピンの国会議員たちは、数十年前に制定された「スパイ法」の改正を進めている。従来、同法は主に戦時を想定した規定でしたが、これを平時およびサイバー脅威にも拡大する方針である。改正後は、情報漏洩や各種の技術的侵入行為もスパイ活動の定義に含まれる見通しだ。

さらに、国会は「外国干渉法」の制定も進めており、政府の調査権限を一段と拡大し、外部勢力が秘密裏の手段を通じて影響力を行使することを防ごうとしている。

中共は南シナ海に対し広範な主権を主張しているが、その範囲はブルネイ、インドネシア、マレーシア、フィリピンおよびベトナムの排他的経済水域と重なっている。2016年、国際仲裁裁判所は、中共の関連主張は国際法に適合しないとの判断を下した。

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