ロシア極東部のハバロフスク地方に位置する工業都市、コムソモリスク・ナ・アムーレにある石油精製工場で働く数十人の中国人労働者は6日、賃金未払いを巡って抗議デモを行った。
ロシア紙「コメルサント(Kommersant)」9日付によると、地元検察当局は、中国人労働者の訴えに関して調査し始めたと表明した。
中国人労働者の全員が勤務する石油精製工場は、ロシア最大の国営石油会社、ロスネフチの傘下企業である。
地元メディアによれば、中国人労働者らは6日、コムソモリスク・ナ・アムーレの街中で抗議デモを行った。参加者は約50〜100人。抗議者らの作業服には、石油精製工場の請負企業である「LLC“Petro-Hehua”」のロゴと社名がプリントされている。
抗議活動中、衝突などは起きていなかった。抗議者らは、賃金の支払いとパスポートの返還を求め、帰国を希望している。
中国人労働者はPetro-Hehua社の募集でロシアに来たという。先月2日にも、抗議デモを行った。
7日、市労働当局、検察当局の幹部と請負企業「Petro–Hehua」の代表者らが会談を行った。
労働者側からの賃金未払いの訴えについて、工場の幹部は、「工場側は請負企業への支払いを全て済ませている。これは請負企業とその下請け企業の間に生じた問題だ」と主張した。
また、Petro–Hehua社の代表者は、「中国人労働者は賃金が低すぎるという不満があり、賃金を引き上げるよう要求している」とした。また、抗議活動に参加した一部の人は安全操業規則に違反したなどの理由で停職にされたが、「雇用契約に基づき、賃金を全額支払った」と代表者は説明した。
しかし、同社は、中国人労働者からパスポートを取り上げたことに関してはコメントしていない。
地元検察当局は10月上旬から、この労働紛争に対する調査を始めた。当局は、Petro-Hehua社が労働法に違反したとの認識を示した。
(翻訳編集・李凌)
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