ニカラグアと国交断絶 国際社会で台湾支持の声が高まる

2021/12/14 更新: 2021/12/14

中米のニカラグアは10日、台湾との国交断絶と中国との国交樹立を発表した。中国共産党は台湾の国際的な立場を失わせる切り崩し作戦を続けており、台湾と国交を結ぶ国は過去最小の14カ国となった。この事態を受けて、日米高官や議員は台湾へのサポートを続けるとの声明を出した。

米ホワイトハウスのジェン・サキ報道官、国務省のブライアン・ニコルズ次官補や日本では超党派の議員連盟「日華議員懇談会」会長の古屋圭司議員をはじめ衆参両院の議員が中国共産党の手法を批判する姿勢を示した。

ニカラグアが台湾と国交断絶したとの一報を受けて、古屋議員は「エルサルバドルやドミニカが既に断交しており、中国の強引なやり方には怒りを覚える。私が会長を務める太平洋島嶼国もその危険に曝されている。日本はじめ共通の価値観をもつ国々が守らなくては」とツイートした。

台湾外交部は「我が国は断固として中国の外交的威圧に屈しない」と述べ、「権威主義の拡張に最前線で対抗する。近い理念を持つ国々との協力を強化し、民主主義と自由という基本的価値を共に守り、民主主義のパートナー同士の団結力を強化していきたい」と述べた。

木原誠二官房副長官は10日午後、今後の影響を含めた大きな関心を持って注視をしている」と述べた。同氏はさらに、「台湾は基本的価値観を共有し緊密な経済関係、人的往来を有する極めて重要なパートナーであり、大切な友人だ」と語った。

台湾の呉ショウ燮外交部長(外相)は14日、断交の発表が米大統領主催の「民主主義サミット」が開催中に発表されたことから、「同じサミットから排除された中国が台湾と外交関係のある国を意図的に狙った」との認識を示した。

蘇文悦
蘇文悦
関連特集: 国際