[14日 ロイター] – 米国南部や中西部で今月発生した竜巻の被害に対する保険金支払いは最大50億ドルに上る可能性がある。分析会社など業界専門家が試算した。
災害分析会社の米カレン・クラーク(KCC)は保険補償額を約30億ドルと見積もった。
米国南部と中西部の6州にわたり複数の竜巻が約320キロの距離を移動、家屋や事業施設を破壊し、多くの犠牲者を出した。ケンタッキー州では74人の死亡が確認された。
格付け会社フィッチによると、保険支払額は50億ドルに達する可能性がある。昨年8月に米中西部を襲った暴風雨の被害の補償額に匹敵する。今年2月にテキサス州などを襲った強い寒波の被害の補償額(150億ドル)や8月末に米南部に上陸したハリケーン「アイダ」の保険補償額(400億ドル)は下回る。
フィッチは、12月は通常、対流性暴風雨の被害による保険補償額が最も少ない月でこのような気象災害が発生するのは異例だと指摘し、気候変動が原因の可能性があるとの見方を示した。
この結果、年間の自然災害に関する保険金支払いは、過去最高だった2017年以来の大きさとなる可能性が高いと予想した。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。