米プロバスケットボール(NBA)ボストン・セルティックスに所属するエネス・カンター・フリーダム選手(29)は19日、中国訪問に誘った中国バスケットボール元選手の姚明氏に対して、「リアルな中国を見たい」と返答した。米CNNが19日伝えた。
同選手は中国当局によるウイグル人やチベット人への人権弾圧、香港・台湾政策を非難しており、2月初めに開催される北京冬季五輪のボイコットを呼びかけている。昨年11月末、米国市民権の取得をきっかけに、名前をエネス・カンターからエネス・カンター・フリーダムに改名した。
中国の元NBA選手で、現在中国バスケットボール協会の主席を務めている姚明氏は17日の記者会見で、フリーダム選手の呼びかけについて、「私はカンター選手の動機や立場について知らないので、あれこれ言う資格はないと思う」とする一方、「機会があれば、カンター選手を中国に招待したい」「中国についてより広く理解できるだろう」と述べた。
フリーダム選手はCNNに対して、姚氏からの招待に「感謝する」としたうえで、「実際に中国に行き、自分の目ですべてを見たいと思う」と語った。さらに、同氏は「労働キャンプに行けるか姚明さんに聞きたい」と話した。
フリーダム選手は、中国当局の「プロパガンダ」を聞きたくないとし、「リアルな中国を見て、何が起きているのかを全世界に示したいので、姚さんの提案を受け入れる」と強調した。
米国務省の試算では、2017年以降、中国新疆ウイグル自治区の再教育収容施設に送られたウイグル人と他の少数民族住民の数は200万人以上だ。
昨年10月、フリーダム選手が中国の習近平国家主席を「残忍な独裁者」と批判したことを受けて、中国IT大手の騰訊控股(テンセント)はボストン・セルティックスが参加予定の試合を中継リストから削除した。
(翻訳編集・張哲)
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