「20年4月以降、わずか2人」中国のコロナ死者数、信ぴょう性が低い=米誌

2022/01/21 更新: 2022/01/21

フォーブス誌は1月上旬、「北京が意図的にパンデミックの死亡率を過少発表している」と題する記事を掲載した。中国政府は、これまでの死者数は4636人、2020年4月1日以降の死亡者数は2人と発表したが、フォーブス誌や専門家は「信頼性が低い」と指摘した。

同記事によると、社会全体の生活・医療レベル、疫病予防の状況からみれば、日本、シンガポール、韓国は中国より優れているが、中共ウイルス(新型コロナ)の死亡率が中国の30~50倍になっていることは不自然だという。

中国の人口の半数以上は農村部に生活しており、都市部と比べて生活環境や医療水準に大きな差がある。ワクチン接種率も低い。長い国境線を有する中国が島国の日本よりも防疫対策が成功しているとは考えられないという。

100万人当たりの死亡者数は、シンガポールが144.9人、日本が145.7人、韓国が107.5人。中国はわずか3.21人。同記事は、これは現実的に不可能な数字だと述べた。

4636人の死者のうち、4512人は武漢市民で、残りの124人は全国各地に在住していた。

米スティーブンス工科大学のクオンツ・ファイナンス・プログラムの責任者であるジョージ・カルフーン教授は、英エコノミスト誌の統計方法を利用して、中国の中共ウイルスによる死者数は約170万人で、政府公式発表の366倍にあたると推算した。

大紀元時報が収集した中国一般市民からの情報や当局の内部文書、いくつかの研究データは、中国の死者数が公式発表をはるかに上回っていることを裏付けている。

2019年末~20年3月にかけて、武漢で中共ウイルスが発生した当初、同市の火葬場のスタッフは「死者が多すぎて、24時間フル稼働で焼却しても追いつかない」と大紀元に情報を寄せた。当時、政府発表の死亡者数は2000人あまりだった。その後、4000人と上方修正した。

医学誌「ランセット」が昨年3月に掲載したレポートによると、20年4月時点、武漢市では96万8800人がすでにウイルスに感染し、抗体を持っていた。

データの大幅の乖離は武漢だけではない。大紀元が入手した山東省保健当局の内部文書によると、同省内で20年2月の2週間で約2000人がPCR検査で感染が判明した。一方、省当局が公表した同期間の感染者数は755人で半数以下だった。

前出のカルフーン教授は、中国政府が「ゼロコロナ」という政治的目標を達成するために、本当の死者数を伏せていることは明白だと指摘した。

(翻訳編集・叶子静)