中国で複数ウイルス同時流行 突然死相次ぐ

2026/01/14 更新: 2026/01/14

中国では旧正月を前に、インフルエンザやライノウイルス、RSウイルスなど複数の呼吸器系ウイルスが同時に流行しており、年齢を問わず突然死が増加している。特に南部地域ではライノウイルスの感染拡大が顕著で、医療現場はひっ迫している。

1月9日、中国疾病予防管理センターは声明を発表し、南部の一部省でライノウイルスの陽性率がRSウイルスを上回り、インフルエンザウイルスに次いで高い水準に達していることを明らかにした。特に子どもや高齢者の感染リスクが高いと警告している。

ライノウイルスは飛沫感染だけでなく、ドアノブや食器、玩具など物体表面を介した感染も報告されており、効果的な治療法やワクチンは存在しない。

また、昨年10月以降はH3N2型インフルエンザも深刻な流行を続けており、SNS上では「何度も感染し、どのウイルスか分からない」との投稿が相次いでいる。

中国・山西省太原市に住む趙さんは「若者や子どもへの感染も相次ぎ、突然死の報告も増えている。命を落とす若者も少なくない」と語る。安徽省の遺体化粧師、劉さんも「病死が増加しており、心筋梗塞や脳梗塞で30代の方が亡くなる例も珍しくない」と話している。

1月8日に発表された全国の急性呼吸器感染症監視データでは、定点医療機関で外来・救急を受診した患者から検出された病原体のうち、陽性率上位3種はインフルエンザウイルス、RSウイルス、ライノウイルスだった。

上海市肺科病院の胡洋副主任医師は「臨床現場ではインフルエンザとRSウイルスの同時感染例が増加しており、インフルエンザと新型コロナの同時感染患者も確認されている」と語る。これに対し、市民の間では「当局が新型コロナの流行状況を隠しているのでは」との疑念も広がっている。

上海市在住の劉さんは「病院の受診者は非常に多く、表向きは『ただの風邪』とされているが、実際には新型コロナ患者が多い」と明かし、「突然死の死因も本当のところは話されず、『基礎疾患があった』とされる」と述べた。

中国メディアによると、感染後に病状が急速に悪化し死亡に至るケースも報告されている。河南省では、3歳の男児が発熱から1日で死亡、7歳の少女は感染後数時間で右肺が白く写り長時間の昏睡状態に陥ったという。各地の病院では小児科救急がひっ迫し、医師が一晩で血液検査700件を処理する事態も起きている。

米国のウイルス学専門家、林曉旭博士は「新型コロナは中国から消えていない。インフルエンザの流行株とともに、新型コロナやRSウイルスなど複数ウイルスが同時に広がっている可能性がある」と指摘した。

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