[ワシントン 9日 ロイター] – ブリンケン米国務長官は9日、ワシントンでトラス英外相と会談し、ウクライナ市民を戦闘地域から安全に退避させる「人道回廊」について、ロシアに抜けるルートを設置するというロシアの提案は「ばかげている」とし、退避ルートはより幅広い規模で設置される必要があるという認識を示した。
ブリンケン長官は会談後の会見で「ウクライナ市民に対し、命を軽視する政府に保護を求めるよう示唆することは不快だ」と語った。
トラス外相は、ウクライナの人道回廊の上空に飛行禁止区域を設けることについて「飛行禁止区域を設定すれば、北大西洋条約機構(NATO)とロシアが直接的な衝突に発展する恐れがあり、英政府は検討していない」と明らかにし、ウクライナが自国を防衛できるよう支援することに焦点を置いていると述べた。
その上で「対ロシア制裁をさらに強化する必要がある」とし、ロシアを国際送金・決済システムのSWIFT(国際銀行間通信協会)から完全に排除し、主要7カ国(G7)におけるロシア産の石油やガスの依存脱却を目指すと言明した。
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