米国務省は4日、「サイバー空間・デジタル政策局」を設置したと発表した。安全保障や経済の脅威になっている中国共産党やロシアによるサイバー攻撃を念頭に「サイバー空間やデジタル技術などに関する国家安全保障上の課題や経済の促進に取り組む」とした。
国務省は新設した「サイバー空間・デジタル政策局」について、国際的なサイバー空間の安全保障、国際的な情報通信政策、デジタルの自由という3分野に重点を置くと述べた。上院で承認を受けたトップが同局を率いることになる。
プライス国務省報道官は4日の記者会見で「インターネット上の安全とセキュリティを守り、競争力のあるデジタル経済を促進し、民主主義の価値観を発展させる」と説明した。
1日付の英紙タイムズは、ロシアによるウクライナ侵攻の前日までに中国共産党がウクライナの軍事・民間インフラに大規模なサイバー攻撃を仕掛けていたと報じた。ウクライナ側はこの報道内容を否定している。
米国では中国共産党によるサイバー攻撃などが増加しており、サイバーセキュリティ対策が喫緊の課題となっている。新設の担当局は「サイバー空間における抑圧的・権威主義的な慣行や(脅威とみなされる)行為を阻止する」と意義を強調した。
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