米軍、次世代ICBMを「センチネル」と命名 2029年に配備目指す

2022/04/06 更新: 2022/04/08

米空軍は5日、核弾頭搭載可能な新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を「 LGM-35Aセンチネル(Sentinel、衛兵)」と命名した。旧式化した「ミニットマン3」の後継型として開発が進められている。潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)及び戦略爆撃機と共に米国の核抑止力の一端を担う兵器で、2029年の配備開始を目指す。

開発はノースロップ・グラマン社が担当する。2020年に米軍と133億ドルの契約を交わした。米防衛情報誌ブレイキング・ディフェンスによると、ノースロップは2023年に最初の試験を行い、2026年に生産を開始する予定。

現役の「ミニットマン3」弾道ミサイルは1970年代に導入されて以来、すでに50年近く運用されてきた。旧式化したミサイルの運用を続けることに莫大なコストがかかることから新規開発が決定された。

センチネルの命名について、米空軍長官のフランク・ケンダル氏は「核抑止力は数十年にわたって戦略的な安全保障を静かに提供してきた。センチネルの名は、今後ミサイルシステムを運用する人々に自らの義務と責任について思い起こすきっかけになるだろう」と語った。

米空軍によると、センチネルはモジュール構造を取り、急速に変化する脅威と環境に対応するため新技術を簡単に組み込むことができる。また、ミニットマン3との移行期間も核による抑止力を保つことができるとしている。

政治・安全保障担当記者。金融機関勤務を経て、エポックタイムズに入社。社会問題や国際報道も取り扱う。閣僚経験者や国会議員、学者、軍人、インフルエンサー、民主活動家などに対する取材経験を持つ。
関連特集: アメリカ軍事