独紙ハンデルスブラット27日付は、同国政府関係者の話として、ドイツ政府は公共安全への懸念から、中国の医療機器メーカーの誼安医療集団(Aeonmed Group)がドイツ同業のハイヤーメディカル(Heyer Medical AG)を買収することを禁止したと報じた。
ハイヤーメディカルは1883年創業の老舗で、医療機器製造分野で豊富な経験を持つ。
近年、中国政府は欧州企業の重要技術を取得するため、中国企業を介してドイツなどのハイテク企業に対し買収を強化している。ドイツでは2020年7月17日、重要分野における情報や技術の国外流出を防ぐ目的で、外国直接投資の審査を厳格化する対外経済法(AWG)の改正法案が成立した。
政府関係者はハンデルスブラット紙の取材に対し、中共ウイルス(新型コロナ)の大流行で、ドイツは国内で製造メーカーを構える重要性を痛感したと話した。
報道によれば、誼安医療集団は20年3月に買収手続きを終え、ハイヤーメディカルは「中国側の手に渡される寸前だった」。ドイツ政府は27日、買収の禁止令を内閣に提出したという。
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