台湾の東呉大学音楽学科4年生、温約瑟(Joseph Wen)さんは20日、グーグルの「マイマップ」機能で作った中国軍の軍事基地をマーキングした地図を公開した。同地図は日本時間午後6時現在で約64万回閲覧された。
温さんは1年前、中国海軍雑誌「艦船知識」が台湾の兵力配置概略図を公表したのを見て、中国軍の施設配置図を自分で作りたいと考えた。
1年あまりの時間をかけ、中国政府の公開資料、関連論文、報道機関の報道などにあたった。グーグルマップや百度(バイドゥ)地図などを利用して「中国人民解放軍基地及び施設」マップを作成した。
同地図には約1200カ所の軍事施設が表示された。なかには、中国本土と海外にある中国の陸・海・空軍およびロケット部隊の基地、大型訓練施設、軍事学院、軍需工場などが含まれる。台湾の金門まで5.5キロしか離れていない中国本土の町、福建省厦門市には約10数カ所の軍事施設があるという。
温さんは米ラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に対し、中国軍の軍事施設地図は「公開された情報を客観的に表しただけで」、政治色は弱いと語った。
中国による台湾侵攻の可能性について、温さんは「誰も戦争を望んでいない。中国と台湾が戦うか、それとも平和に共存するかに関わらず、私たちは互いに理解を深めたほうが良いと思う」と話した。
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