中国メディアによると、江蘇省無錫市の不動産会社は6月29日、「果物のモモで新規物件と交換する」との販売イベントを始めた。同月下旬、同省の南京市や河南省の不動産企業でも、スイカ、小麦、ニンニクで新規住宅と交換する催しが行われ、ネット上で話題になった。
報道では、無錫市陽山鎮にある新規分譲物件の販売イベントは8月31日まで行う予定。イベントでは、購入者がモモの品種の1つである「水蜜桃」を500グラム当たり18.88元(約380円)渡せば、住宅販売価格の一部と相殺するという。購入者が5000キロのモモを出せば、1件の物件に対し販売価格から最大18万8888元(約380万円)を差し引かれるという。
昨年12月時点、同物件の販売価格(内装工事費など含まれていない)は1平方メートル当たり1万5000元(約30万円)~1万6000元(約32万円)だった。
中国の不動産市場はここ数年、政府の規制強化や不動産大手の債務危機の影響で急速に冷え込んでいる。
中国メディアは、農産物との物々交換による住宅販売方法は、資金難や経営難に苦しみ、過剰在庫に頭を抱える中国不動産企業が自救に奔走している様子を浮き彫りにしたとしている。
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