長期未完成物件の購入者、ローン支払い拒否 中国全土に拡大

2022/07/16 更新: 2022/07/18

中国ではこのほど、長年にわたり建設工事が停止になっているマンション物件を巡り、購入者らは相次いで、ローンと利息の支払いを拒否すると表明した。

近年、購入契約後に開発企業の資金繰りが悪化し、物件の引き渡しが滞る事態が各地で発生している。建設途中で放置されたビル群は「爛尾楼(ランウェイロウ)」と呼ばれている。

中国メディアなどによると、14日までに70都市の計227件の「爛尾楼」の購入者が住宅ローン支払いの停止を表明した。こうした動きは河南省、湖北省、湖南省、江西省などの地方に集中しているが、北京、上海など大都市にも拡大した。

湖北省武漢市のマンション購入者らはSNS上で、購入したマンションの建設工事が2020年末~21年8月まで約9カ月間ストップしていたと訴えた。その間、不動産開発企業と交渉したり、市に陳情したりしたが、工事再開には至らなかった。購入者らは「物件の引き渡し予定日である今年12月31日以降、毎月の住宅ローン支払いを停止する」と宣言した。

昨年、習近平政権が住宅ローンや不動産開発業者への資金供給を制限したことが原因で、中国不動産市場の低迷が始まった。コロナ禍で繰り返される都市封鎖も、住宅販売の不振につながった。不動産価格は急落し、開発業者の債権不履行が相次いだ。

ブルームバーグによると、中国の金融機関は46兆元(約943兆円)の住宅ローン残高を抱え、苦境にある開発企業への融資は、まだ13兆元(約267兆円)も残っている。

ブルームバーグは、シティバンクのグリフィン・チャン氏らアナリストの話として、不動産危機が銀行に蔓延しつつあると伝えた。チャン氏は、今回のローン支払い拒否によって5610億元(約11兆5000億円)の不良債権が発生すると試算した。

政府系メディア「証券時報」は13日の報道で、住宅ローンの支払い拒否の動きが拡大すれば、不動産市場が一段と冷え込むほか「中国の金融システムの安定を損なうことになる」と警戒した。

張哲
張哲
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