米FBI、ファーウェイ設備が核兵器通信を傍受・妨害=報道

2022/07/26 更新: 2022/07/26

米CNNは24日、情報筋の話として、連邦捜査局(FBI)の調査で中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)の装備が米国の核兵器通信を傍受し、かく乱する可能性があると判明したと報じた。FBIは当初、財務関連審査やビジネス上の懸念で調査を始めたが、この過程でファーウェイを巡り防諜上の課題を見つけたという。

報道によると、FBIは米国中西部の郊外にある軍事施設の周辺に設置されたファーウェイの通信設備が、核戦略を担当する米戦略軍司令部などの安保通信を傍受し妨害する能力があると判断した。

情報機関は、傍受された通信データが中国本土に転送されたかどうかについて、現時点では把握できていないという。

CNNは前・現職の国家安全保障当局者10人余りから、FBIの調査について情報を得た。

ファーウェイ側はCNNに宛てた声明で、米核兵器の通信を混乱させる可能性を否定した。

FBIの調査に詳しい情報筋は、ファーウェイの設備は「間違いなく、商業用携帯電話の通信だけではなく、米軍が使用する高度に制限された電波を傍受し、米戦略軍の重要な通信を妨害して、さらに中国政府に米側の核兵器を垣間見る窓を与える能力を持つ」と指摘した。

FBIの元幹部は「米国の三元戦略核戦力(nuclear triad)による根本的な指揮・統制能力に影響を与える」と警告した。

また報道によると、同調査が極秘に行われたため、ホワイトハウスや他の政府当局者は2019年まで同調査について知らされなかった。「最高レベルの調査は一部のハト派をタカ派に変えた」と元当局者は述べた。

FBIは当初、「技術上の観点からではなく、ビジネスや財務的な観点から調査を始めた」。FBIで中国関連の防諜問題を担当した元捜査官は、調査を通じて「多くの防諜上の懸念が明らかになった」と述べた。

張哲
張哲
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