中国では、債務急増で経営難に陥っている不動産企業が拡大している。不動産開発大手の龍光集団は7日、ドル建て社債5本の利息約17億ドル(約2267億円)の支払いを一時停止すると発表した。事実上の債務不履行(デフォルト)とみられる。
龍光集団の声明によると、利払い停止となったのは、2028年償還債(表面利率4.5%)、26年償還債(同4.7%)、25年償還債2本(同4.25%と同5.75%)、23年償還債(同6.5%)。
香港株市場に上場する龍光集団は5月12日、同社株式と債券の取引を停止すると公表した。現在も取引停止が続いている。同社の株価は年初から約60%急落した。
中国メディアによると、不動産市場の低迷が原因で、今年上半期の龍光集団の売上高は前年同期比58.8%減少した。
いっぽう、米格付け大手S&Pグローバル・レーティングはすでに3月上旬、龍光集団の信用格付けをジャンク(投資不適格)級の「B」から、信用力に重大な問題があり、金融債務が不履行に陥る懸念が強い「CCC」に引き下げた。
5月以降、緑地控股、陽光100中国控股など、中国では少なくとも9社の不動産企業が債務不履行した。
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