中国で民間の美術館が相次いで閉館している。経済悪化と不動産不況の影響が、文化の現場にまで及んでいる。
過去2年間、深圳や上海、青島などで閉館が続出しており、昨年上半期だけでも少なくとも10館が姿を消した。
中国の民間美術館の多くは、不動産会社や企業オーナーの資金に支えられてきた。しかし、寄付や基金といった安定した支援制度が十分に整っておらず、設立当初から不動産業界と強く結びついていたため、不動産市場が崩れると運営基盤も揺らぐ構造となっていた。
米国の経済学者、李恒青氏は本紙の取材に対し、不動産崩壊の影響は建設業にとどまらず、鉄鋼、家電、金融、運輸、さらには周辺の飲食店や宿泊業まで広がり、47業種に波及していると分析。すでに連鎖的な停滞が起きていると指摘した。
不動産に支えられて広がった「不動産+文化」という仕組みは、いま土台から崩れ始めている。美術館の閉館は、文化の問題というよりもむしろ、中国経済の失速を映す現実だ。
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